「二次元の異性は彼/彼女を承認しうるか」


「キャラクター」を「嫁」にして長生きしたいのなら、「ブス」な「キャラクター」を「嫁」にしなくちゃ! でも、「キャラクター」って、そこに見出さされるのは自己だけなのでは? ということで、オタクを批判するというのは(少なくとも)哲学や科学を批判するのと同等な意味はあることになるだろう。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080708/1215451033
と書いた。それに関連して、

(前略)彼*1が求めていたものは終始明確で、それは「彼女」であった。しかし「彼女」の含意とは何か。それは、思うに、承認を与えてくれる他者ではないか。彼にとって家族は帰るべき場所ではなかった。別に承認してもらうのなら友人でもいいではないか、そう言うかもしれない。だが彼の書き込みにもあったように友人は自分より大切なもの(=彼女)ができれば離れてゆく。そして浴びせかけられる自慢話は彼の孤独をより増幅させる。つまり「彼女」とはいつでも彼を承認してくれる他人のことだったのだ。

だとすれば、ここにおいて問題となるのは「二次元の異性は彼/彼女を承認しうるか」ということになる。その答えは残念ながらNOだ。彼/彼女が熱中し、夢中になる対象になることはできるが、彼/彼女を理解し承認することはできない。「萌える男」たちは対象への圧倒的な情熱によってその点への疑義をさしはさむ余地を与えないだけなのだ。だから結局二次元世界に閉じこもって自足的に生きていけるのは承認欲求を必要としない者たちだけであって、そういう意味では素養だとか選民主義だとかエリート主義的な色彩を帯びてくるのは間違いない。しかし承認欲求なしで生きられる人間がどれだけいるだろうか。(後略)
http://d.hatena.ne.jp/NaO/20080713#p1

今引用したのは、白熊さん*2への批判として書かれたものなのだが、白熊さんの言っていることというのは「開き直り」なのだろうか。その点に関しては疑問。
See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080715/1216139452