Heart of Glass

最近何故かブロンディの”Heart of Glass”が気になっている。あのメロディとビートが頭を離れない。


Once I had a love and it was a gas
Soon turned out had a heart of glass
Seemed like the real thing, only to find
Mucho mistrust, love's gone behind
Once I had a love and it was divine
Soon found out I was losing my mind
It seemed like the real thing but I was so blind
Mucho mistrust, love's gone behind
http://www.azlyrics.com/lyrics/blondie/heartofglass.html
最初のヴァースだが、ここでいう”a gas”とはこれ如何に? ロックの歌詞で”a gas”というと、誰でもローリング・ストーンズの”Jumpin’ Jack Flash”の

But it's all right now, in fact, it's a gas!
But it's all right. I'm Jumpin' Jack Flash,
It's a gas! Gas! Gas!
http://www.sing365.com/music/lyric.nsf/Jumpin'-Jack-Flash-lyrics-The-Rolling-Stones/FBDB0AFD9BEB54064825689A00250E65
を想起するだろう。この場合の”a gas”は、歌詞の中で語られる嵐の中で生まれたことに始まる様々な酷いことは実はLSDの薬理作用にすぎなかった、語りは騙りなのだということになるのだろうか。或いは、jack flashにヘロインという意味があるので、様々な痛々しい経験をしたが、ヘロインの薬理作用のおかげで、ようやくその現実性が(瓦斯のように?)揮発したというふうにも解釈できるだろう。
”Heart of Glass”はまあ失恋ソングなのだろう。昔恋をしたけれど、裏切られた(或いは、瓦斯のように蒸発してしまった)。それ以来、「ガラスの心臓」を持つようになった。ただ、それとともに”Once I had a love and it was divine”とも歌われている。嘘として否定してしまいたいことであると同時に、「私」にとってそれは「神聖」だった。だから、過去は流れ去らず、現在に纏わりつく(これを、或いは未練ともいうが)。


http://www.youtube.com/watch?v=I1uHZVJZ9DA


これは多分1979年のスリー・マイル島の原発事故の直後の映像で、途中デボラ姐さんが唐突に〈反原発〉を語り出す。
それから、


http://www.youtube.com/watch?v=PXZv6QnGqt0


王菲が歌う”Heart of Glass”。2003年香港にて。