華山論剣

「華山論剣」は金庸の小説に由来する言葉だが*1、中国語圏内では殆どクリシェとして使用されているといってよい。しかしながらというか、当然ながら、私がずっと使用している中日辞典には収録されていない。最近の辞書にはちゃんと入っているのだろうか。また、日本語で華山論剣に対応するのは何だろうか。「寛永御前試合」*2がいちばん近そうな感じがするのだが。
「華山論剣」で検索していて、千田大介という方の


華山論剣ランド? †

陝西省渭南市の華山山麓に、華山論剣テーマパークの建設が計画されているんだそうな。

(略)

あのあたりは皮影の調査に行ったこともありますが、皮影が残ってるくらいですから、 貧しいんですよね。その意味では、数少ない観光資源を最大限利用したいのでしょう。 ただ、華山の世界遺産申請は、無秩序な観光開発ゆえに上手くいっていないと 言いますから、この建設で、申遺は更に遠のくことでしょう。痛し痒しですな。

金庸もねえ、90年代なかばの一部研究者の、二十世紀中華最大の文豪、というよう な過剰な賛美は、共産党主導による人文学研究商業主義化への彼らなりのプロテスト としての逆説的言説だったみたいですね。陳平原氏がそんなことを書いています。 日本で金庸ブームを仕掛ける際に、これらの言説はお題目のように引かれましたが、 そりゃ空疎に響いたわけです。

金庸は、所詮は少年ジャンプ的な通俗です。武侠小説研究が成立するとしたら、 それが称揚されることの、または広く受け入れられることの、時代的・社会的コ ンテクスト研究意外にあり得ないのではないでしょうか。
http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/index.php?2004-11-24

というテクストを見つける。