海上白雲観

昨日は西林後路の「海上白雲観」に(農暦の)初詣に行く。旧上海県城の「老西門」の近くにあり。隣接する「大境閣」は旧県城の城壁が保存されている唯一の場所。
海上白雲観」について、張化『上海宗教通覧』*1から少し抜き書きする;


同治二年(1863)、杭州全真道士王明真財上海県城北門外(今延安東路浙江路附近)建顕真道院、系杭州顕真観分院。十三年(1874)弟子徐至成翻建雷祖殿。光緒八年(1882)因拓修馬路拆遷、在仁済善堂紳董資助下於今趾購地重建、十二年(1886)拡建。徐至成嗣法北京白雲観、十四年(1888)以北京白雲観下院名義請得明正統版《道蔵》。是年道観改名海上白雲観、定以全真十方叢林。(略)“文革”中部分建築被拆。1984年11月、修復蔵経閣対社会開放。1995年、占地面積1200平方米、楼下第一進為霊官殿、供王霊官、後進為霊霄殿、供玉皇大帝、東廟供慈航道人、西廟供瞿真人、楼上第一進為雷祖殿、後進為老君堂、東、西廟駐上海市道教協会和上海道学院。有道士15人、多為正一派(p.227)。
いつの間にかに宗派が「全真派」から「正一派」へと変わっている。同書によれば、「白雲観有高齢全真道士1人、宗教活動均由正一道士主持」(p.331)であると。
ところで、海上白雲観の周囲の旧上海県城の街並みは再開発のため取り壊しが始まっている。あと数か月すればこの一帯は更地と化すのか。