「殉国者」

 『新民晩報』(2006年1月20日)に、尹承徳「戦犯殉的甚麼「国」」という論評が載っている。最近の安倍晋三の発言を批判したもの。安倍の発言については、日本語での情報を知らないのだが、尹氏によると、それは、靖国神社に祀られた戦犯を含む全ての人は日本の殉国者なのだから首相が参拝を続けるのは当然であるというものであるらしい。
 尹氏は、「殉国者是対那些為正義事業、為国家、民族的利益和人民的福祉而犠牲的烈士的尊称」といい、安倍のいう「殉国者」、特に「其中的甲級戦犯既是対遭受日本侵略的受害国的施者、也是日本本国的禍国者、正是因他〓*1的倒行逆施日本遭受原子弾轟炸的惨劇和戦敗的恥辱」なのであり、安倍の「ロジックは是非善悪を完全に顛倒している」と批判する。
 この批判の仕方は、たんに〈反日〉ということに還元できるものではないだろう。取り敢えず、紹介した次第。
 尚、同日の『東方早報』には、沈丁立「中日関係需再正常化」という論評が載っている*2

*1:men。にんべん+門。GB3539。

*2:このテクストは日本で書かれたもの。