2 hours at JFKAP, NY

Bonnie Malkin “JFK given all-clear after unfounded reports of shooting cause chaos” https://www.theguardian.com/us-news/2016/aug/15/chaos-new-york-jfk-airport-reports-possible-shooting-evacuation


現地時間8月14日午後9時半頃、紐育のジョン・F・ケネディ空港の9番ターミナルで銃撃があったという通報があり、11時30分頃まで空港の機能が停止した。警察の捜査によっても銃撃が起こったという証拠は何ら見つからなかった。最初の通報は何だったのか。

「命令文」/「記述文」(田崎英明)

ジェンダーで学ぶ社会学

ジェンダーで学ぶ社会学

田崎英明「行為する――行為とジェンダー*1(in 伊藤公雄、牟田和恵編『ジェンダーで学ぶ社会学*2、pp.60-73)から;


言語行為論*3というのは、従来の言語理論が言語をものや事態の記述としてとらえ、それが真であるか偽であるかしか問題にしないのに対して、言語をも世界における一つの行為であり、独自の出来事として理解しようとするもので、その場合問題になるのは真/偽でなく力である。たとえば、「猫がマットの上にいる」という文は、この文(言語)に先立って存在する事態の記述であり、真(本当にマットの上に猫がいる)か、偽(マットの上にいるのは犬である、猫はテーブルの上にいる)かが問われうる。ところが、それに対して、「これから会議をはじめます」や「だれか窓を開けてください」というような文では、会議というものや、窓が開いている状態は、文に先行して存在するのではない。それは、文の結果として世界に出現する。言語を発するという行為が、存在に先立つのである。このような文を「遂行文」と呼ぶ。(後略)
会議の存在が「会議をはじめます」という発話の行為の結果であるように、「男」とか「女」とかいうのも、ある行為、パフォーマンスの結果なのだ(略)「おれは男だ」とか「おまえは女だ」というような文は、一見、事態を記述しているだけの文にみえる。しかし、「野球は九人でやるスポーツだ」という文が」一見記述文のようにみえながら、じつは、野球のルールを示して、「野球をやりたいのなら九人で一チームをつくれ」という命令文であるように、それらの文も、「男であれ」「女であれ」という命令であると受けとれる。そして、事実、多くの人間は、自分でも気づかないうちに、さまざまな記述文(「女の子はこうするものだ」「こうすれば今年は君にも彼女ができる」等々)を命令として受けとって、それにしたがおうと必死に努力をするのである。つまり、男であるとか女であるとかいうことは、存在の問題ではなくて行為の問題なのである。「男であれ」「女であれ」という命令(とそのさまざまな変奏)があり、そして、それに対する応答としての行為(言葉づかい、着る服の選択、恋の仕方、学校や仕事の選び方、等々)がある。このような、行為の連結のシステム、行為の間の呼応として、ジェンダーをとらえることができる。行為の連鎖のうちに、男だとか女だとかいう実体を解体してしまうのである。男トイウモノ、女トイウモノがあるのではない。人はあるときは男としてふるまい、別のときは、男でも女でもない者としてふるまう。そのふるまいをこえて、その背後に、何らかの実体を想定する必要はない。時間の流れを貫いて変わることなく、男でありつづけたり、あるいは、女でありつづけたりするモノなど存在しないのである。(pp.67-69)
また、「フェミニズムと、それに反対する勢力の対立の争点とは、「男である」「女である」というこれらの文を、偽装した命令文と理解するか、それとも、ただの記述文ととるかというところにあると考えることができるだろう」という(p.69)。

「少年」SMAPなど

承前*1

取り敢えずメモ;


“Japan boy band SMAP to break up” http://www.bbc.com/news/world-asia-37075638
西村大輔、東岡徹「SMAP解散、海外でも速報 BBC「日中韓の大使役」」http://www.asahi.com/articles/ASJ8G5JT6J8GUHBI010.html
中野渉「【SMAP解散】年下3人の強い解散意志 スマスマ・紅白はどうなる?」http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/13/smap-truth_n_11501160.html
ハフポスト日本版編集部「SMAP解散を発表 中居正広「お許しください。申し訳...ありませんでした...」」http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/13/smap_n_11495294.html


BBCの”boy band”という表現に軽いショック。
SMAPの歴史については、


「〈速報〉88年結成、16年1月に独立騒動/SMAPの歩み」http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01608130043.html


話は全然変わって。


Associated Press “Swiss train attacker and female victim die from injuries” https://www.theguardian.com/world/2016/aug/14/woman-injured-in-swiss-train-attack-dies


瑞西の列車内襲撃事件*2の犯人である27歳の男性と被害者(のひとり)である34歳の女性が病院にて絶命。嗚呼。
また、


Ryan Gilbey “Kenny Baker obituary” https://www.theguardian.com/film/2016/aug/14/kenny-baker-obituary *3

加齢とネット(鳥越から遠く離れて)

鳥越俊太郎さんか*1
『ハフィントン・ポスト』の鳥越俊太郎インタヴュー*2、怖くてまだ読んでいない(笑)。ところで、熊代亨akaシロクマ氏*3はこのインタヴューを「とても悲しいインタビューだった」と言い、


「すっかり年を取ってすっかり変わってしまった鳥越さんを眺めながら考えていたこと」http://www.huffingtonpost.jp/toru-kumashiro/pens-power_b_11490176.html


というエントリーを書いている。
鳥越問題からちょっと離れて、加齢による認知機能の衰えとネットについて語られている箇所を切り取っておく;


私には、鳥越さんが残念なことになっていくプロセスが他人事とは思えない。
 
私はブログ愛好家だから、自分が二十年後もインターネットをやりたがるのは容易に想像できる。この文章をお読みになっている人達だって、その頃にはtwitterFacebookは使っていないかもしれないが、なんらかのネットメディアを利用している可能性は高い。
 
二十年後も心身健康でいられる人は、きっと二十年後も元気にインターネットをやっているだろう。だが、健康の曲がり角を迎えて心身が衰弱した状態に陥っていたら? あるいは認知症と診断される寸前の状態だったとしたら? 思考力や判断力や羞恥心の衰えた言動を、ネットメディア上にばらまいてしまうのではないだろうか。
 
「私は鳥越さんと違って有名じゃないから関係ない」と反論する人もいるかもしれないが、そうとも限らない。ネット炎上で社会的信用を失った無名の人達のことを思い出してみて欲しい。彼らはまったく無名だったのに、ネットメディア上で“やらかして”“一発KO”していたではないか。
 
心身や判断力の衰えとネットメディアの組み合わせは、それ以外の危険もエスカレートさせる。個人情報丸出しの写真や動画を投稿してしまうリスク、フィッシング詐欺や悪質セミナーに引っかかってしまうリスク、家庭の外に出してはいけない話をうっかり喋ってしまうリスクetc……。

若い頃、そういったリスクを悠々と回避できていた人でも、加齢や疾病によって脳の機能が弱っている時にはそうとも限らなくなる。家族や親しい人を喪失し、孤独に直面した時などは、特にそうだろう。心身が弱ってタガが緩んだその瞬間、インターネットの“事故”は起こる。

認知機能に衰えを感じた人が運転免許証を返上するのと同じように、ネットアカウントを返上するような判断が、これからの高齢化社会には必要になってくるのではないだろうか。
 
私自身も、健康にあまり自信が無く、あまり長生きできそうに無いから、インターネットから身を引くタイミング、あるいはせめて、インターネットへのアウトプットを制限するタイミングを考えなければならないと思う。

私はまだ四十代だから、二十年後もどうにかインターネットが出来ていると信じたいが、自分より年上のメディア人士の姿を眺めるに、二十年後の私は今以上に自制を利かせなければ危ないはずである。幾ばくかの心身の疾病が加われば“事故る”確率はかなり高くなるだろう。
 
あと二十年もすれば、インターネットのアクティブユーザーは今よりもずっと高齢化して、その高齢化にふさわしいいろいろな問題が浮上してくるだろう。みんながみんな健康なまま年を取っていれば万々歳だが、そうなるとは思えない。

ネット炎上の年齢層は、若者アカウントから年配アカウントに大きくシフトし、ネットを使った詐欺や悪質商売のターゲットも、若者から年配者へいよいよシフトしていくと思われる。

高齢者のネット参入が増えるとともに、ここで述べられているような「事故」発生のリスクが上昇するというのは考えられることだ。でも、「認知機能に衰えを感じた人が運転免許証を返上するのと同じように、ネットアカウントを返上する」ということだけど、そんなことしたら、「衰え」はさらに悪化するだけだと思う。寝たきりになってしまえば、立つとか歩くとかいった筋肉の機能は急激に劣化してしまう。「認知機能」についても同様だろう。私たちが社会的な存在であるということの含意には、私たちが他者の振る舞いを意識したり参照したり反応したりするという仕方で自らの存在を整えるということがある。私たちの存在の輪郭は(私と同様に心をもつとされる)他者を意識したり参照したりしながら維持されるわけだ。ネットからの撤退というのは私にとっての他者の削減であり、それによって、私の輪郭の維持はさらに困難になることが想像される。高齢者における「認知機能」の「衰え」だけど、勿論生物学的な意味での老化の効果ということは否定できないけれど、それとともに高齢者の社会性の変容、例えば職業からの撤退や近親者との死別や離別による社会関係の狭隘化も大きな役割をはたしているだろうと思う*4。ネットからの撤退はその狭隘化をさらに昂進させる。
ところで、準身内からの鳥越批判として、


中妻じょうた「鳥越俊太郎「ネットはしょせん裏社会」。なるほど落選するわけですね。」http://www.huffingtonpost.jp/jouta-nakatsuma/torigoe-web_b_11449570.html


をマークしておく。

Untitled

2015年6月1日。



敦煌小亭」@星游城*1

Sunday Smile@星游城*2

斜土路*3

宛平南路*4・斜土路の交差点。

Reeb Beers(力波啤酒)*5@聯華超市@宛平南路。

*1:See eg. http://www.dianping.com/shop/2091625

*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140912/1410496855 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150716/1437060750 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150723/1437656300

*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130909/1378742687 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140922/1411397146 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140926/1411699356 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141231/1419991321 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150224/1424748813 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150407/1428334385 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150417/1429196644 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150422/1429720004 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150501/1430467387 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150506/1430867665 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150527/1432697783 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150612/1434076624 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150623/1434989787 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150630/1435669436 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150703/1435887631 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150706/1436200123 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150711/1436580943 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150727/1437924081 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150728/1438036622 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160725/1469460150 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160726/1469489315 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160729/1469763878 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160805/1470363944 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160813/1471049287

*4:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060406/1144286208 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141224/1419450958 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150107/1420562781 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150221/1424518732 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150304/1425397396 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150307/1425693093 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150307/1425709259 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150309/1425831424 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150314/1426300148 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150327/1427424104 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150405/1428202947 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150420/1429499344 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150421/1429579567 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150430/1430364624 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150529/1432911212 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150630/1435669436 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150705/1436103369 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150706/1436200123 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150710/1436496393 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150711/1436580943 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150715/1436887311 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150727/1437924081 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160729/1469763878 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160801/1470022207

*5:http://www.reeb.com.cn/ See eg. http://baike.baidu.com/view/2882544.htm Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20051228/1135783999

錦綉路

2015年3月15日。

地下鉄・錦綉路駅。

錦綉路・高科西路の交差点。

錦綉路。

錦綉路から見た「浦東図書館」*1

追突事故。錦綉路。

錦綉路。

錦綉路と前程路の合流点。




浦東図書館。

地下鉄・錦綉路駅。

印度亜大陸を巡って幾つか

開発と健康―ジェンダーの視点から (有斐閣選書)

開発と健康―ジェンダーの視点から (有斐閣選書)

青山温子、原ひろ子、喜多悦子『開発と健康 ジェンダーの視点から』*1から少し抜き書き。


(前略)生まれた直後の死亡率は女の子も男の子も大差ないが、少し大きくなるとしだいに差が出てくる。インド北部やパキスタンの東・中・南部では、1歳以上5歳未満の女の子の死亡率は男の子の2倍も高いのだ。ところが、同じ南アジアでも、インド南部、パキスタン北西部、スリランカでは、死亡率に男女差がないかむしろ女の子のほうが低い*2。次に、子どもが熱を出した時なにも治療しないことがどれくらいあるかが調べられた。インド北部では、治療してもらえない女の子は男の子の1.5倍から1.8倍も多いのに、インド南部は、むしろ女の子のほうがよく治療してもらっていた。(pp.99-100)

(前略)生物学的に、女性のほうが寿命は長く、先進国では、一般に女性の平均余命が男性よりも6-7年長い。しかし、インドでは、平均余命の男女差がほとんどなく、女性を男性よりも生きのびにくくする、生物学的以外の要因があると考えられる。(p.100)

(前略)パキスタンでは、食物を、「熱い」ものと「冷たい」ものにわけて、体の状態にあわせて摂るべきと考えている。妊娠中の女性が肉や卵のような「熱い食物」をとると、流産などの害を及ぼす危険があると考え、「熱い食物」を避けるべきとしている。
このような、「熱い食物」「冷たい食物」の概念は、世界各地に見られる。この概念は物理的温度とはまったく関係がなく*3、それぞれの文化の中で分類されてきたものである。同じ食物が、ある社会では「熱い食物」とされ、別の社会では「冷たい食物」とされていることも少なくない。また、どんな時にどちらの食物をとるべきかということも文化によって異なっている。たとえば、パキスタンでは、妊娠中は「熱い食物」を避けるべきだとしているのに、中国では、妊娠中は体を冷やさないように「冷たい食物」を避けるべきだとしている。(pp.164-165)

*1:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160812/1470977386

*2:世界銀行の調査。

*3:「まったく関係がな」いとはいえないのでは?

「松山刑務所」は松山にない

NHKの記事;


愛媛の刑務所 受刑者1人の所在不明

8月15日 11時29分


警察に入った連絡によりますと、15日午前8時20分ごろ、愛媛県今治市にある松山刑務所大井造船作業場で、男の受刑者1人の所在がわからなくなったということです。

松山刑務所によりますと、所在がわからないのは、2件の盗みの罪で服役している23歳の男の受刑者だということで、朝食の時間に姿が見えないのに同じ部屋の受刑者が気付いて、刑務官に伝えたということです。この受刑者は水色のTシャツに黒っぽいジャージのズボンを身に着けていたということです。
刑務所から通報を受け、警察は、受刑者が刑務所から逃走を図った可能性もあるとみて、周辺に緊急配備を敷くなどして行方を捜しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160815/k10010636381000.html

どうなったのだろうか。
さて、先ず疑問に思ったのは「松山刑務所」なのに「今治市」なのかということ。考えてみると、あくまでも刑務所の附属施設である「大井造船作業場」であるわけだ。ただ、Wikipediaを見ると、刑務所の所在地は「愛媛県東温市見奈良1243-2」である*1今治市でも松山市でもない! 現在の地に移ったのは1972年である。さて、「松山刑務所」を鍵言葉にしてネット検索すると、「松山刑務所事件」というのが上位で引っかかる。Wikipediaに曰く、

松山刑務所事件(まつやまけいむしょじけん)とは松山刑務所で1964年から1966年にかけて起こった汚職・強姦事件である。


概要

第1次松山抗争で大量に逮捕された暴力団関係者が、刑務所の看守を買収した事件である。1人の看守が、入所前から顔見知りであった被告人に頼まれ、不正に手紙を投函し礼金を受け取ったことがきっかけで起こった。この行動により施設の職員は軽くあしらえる人ばかりだと判断した囚人たちは、刑務官を脅迫、暴行する事態となった。

組員らは所内の鍵を使用し拘置所内を自由に歩き回る事が可能となり、飲酒、喫煙、花札賭博、領置金の脅し取り、女性囚人の強姦を行い、さらに看守も組員の仲介で女性囚人と関係を持つなど、拘置所は無法地帯と化した。この事件では、出所後の1982年に松山ホステス殺害事件を起こすことになる福田和子も強盗罪で服役中に強姦被害者となっている。

この問題は第52回国会法務委員会にも取り上げられたが、1966年6月と7月、副看守長2人が自殺。強姦事件被害者からの告訴もなかったため、事件の真相が解明されることはなかった。後になって、福田の著書などから、法務省が被害者に対し告訴を取り下げる署名を強要していたことが判明するが、公訴時効成立により、事件の存在自体がなかったことにされた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%80%E4%BA%8B%E4%BB%B6

Wikipediaの「松山刑務所」の項(前掲)では「腐敗の歴史」という節が特に立てられ、「松山刑務所事件」について記述されている;

松山刑務所は、日本法制度においてかつてないほどに腐敗した体制の歴史を持つ。

1960年代、第1次松山抗争で大量に逮捕された組長と暴力団員によって腐敗は絶頂期を迎える。暴力団員が看守を買収したことをきっかけに、刑務所職員は軽くあしらえる人間ばかりだということが拘置人・囚人の間に広く知れ渡り、日常的に刑務官を脅迫、暴行することが常態化した。

囚人の中でも刑務官から譲り受けた施設内の鍵を所有していた組員らは、刑務所内を自由に歩き回っていた。飲酒、喫煙、花札賭博、領置金の脅し取りが常態化。刑務官による福田和子の強姦もこの時期に発生した(矢嶋長次も、この事件にかかわり、刑務官と共に強姦に加わっている)。この事件は国会においても取り上げられたが、1966年6月と7月に当時の副看守長2人が自殺。さらに福田を始めとする強姦事件被害者は法務省から告訴を取り下げる署名を脅迫され、事件の存在自体が闇に葬られ無かったことになるという結末を迎えた。

この結果、1960年代の松山刑務所は無法地帯から一歩進み、矢嶋組の保養施設と化し、1972年に移転するまで腐敗状況が改善されることは無かった。

この書き方だと、読者は松山刑務所が元々の松山市(「松山市春日町」)を捨てて現在の東温市に移ったのは腐敗した体制を一新するためだったと解釈してしまう可能性がある。まあ、実際の移転の動機とか経緯については全然知らないのだが。
福田和子については、Wikipedia*2のほか、


win-win「福田和子の生い立ち【松山ホステス殺害事件】」http://matome.naver.jp/odai/2139564190452985201
「逃走15年の末、時効寸前で逮捕・福田和子」http://ww5.tiki.ne.jp/~qyoshida/jikenbo/054fukudakazuko.htm
「福田和子受刑者死亡」http://tester.txt-nifty.com/blog/2005/08/post_28f7.html
高山正之*3「職業裁判官の男尊女卑」http://shuchi.php.co.jp/article/849


をマークしておく。

*1:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%80

*2:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E7%94%B0%E5%92%8C%E5%AD%90

*3:Mentioned inhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081127/1227807914 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100227/1267241373 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100419/1271645099 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130513/1368469143 これまで高山については頭の悪い年老いた熱湯浴というネガティヴなイメージしか抱いていなかったけれど、このテクストで展開されている主張はまっとうなものである。