12月15日17時15分に東京で大地震が発生するという流言が小学生の間で流通していたようだ。調べたら、柘植久慶の小説の設定を現実と勘違いさせたものらしい。
— SUMITA MIKIO (@MikioSumita) 2023年12月15日
『Yahoo! 知恵袋』見たら、
という質問があった*1。それに対する答えは、
大阪女子高生さん2023/12/15 16:18
至急。
東京の12月15日の17時15分に来るという地震は本当ですか?
もし本当だとして、大阪にも来る可能性ありますか?
「大阪女子高生さん」というのが本当に大阪の女子高校生なのかどうかということは知らないけれど、この流言が流通していたのは千葉県の小学生だけではなかった。また、元ネタもわかった。
くみちゃんさん2023/12/15 16:36
小説の話を利用したデマです。
以下、その小説の引用。
近未来ノベル 東京大地震2023 柘植久慶
https://bookwalker.jp/ded47fcb58-ed9f-4fc3-b245-6e7ce3bf508c/2023年12月15日17時15分、東京湾北部を震源とするマグニチュード7.9の直下型地震が発生。そして、その30分後に房総沖を震源とするマグニチュード8.2のプレート型地震が関東一帯を襲う。東京湾に10メートル超の大津波が押し寄せ、荒川の堤防は決壊。高速道路では大規模な車輌火災が発生、それが木造の民家に燃え移って延焼!
柘植久慶*2の小説って小学生は読まないよね*3。大人などの年上の人間が柘植の小説を読み、その設定を現実と勘違いして他人に語った、或いはフィクションであることは知っていたけれど、現実であるかのように語った(騙った)のが、直接的或いは間接的に小学生のところに伝わったということだろうか。
さて、私は「流言」という言葉を使って「デマ」という言葉は使わなかった。「デマ」を拡散している人は自分が嘘を拡散しているということを自覚しているのに対して、「流言」を拡散している人は自分が嘘を言っているとは思っていない*4。最初のうちは「デマ」、つまりそれが「小説」にすぎないってことを承知していたんだよねと想像したのだが、最初から「小説」を現実と勘違いして、この話を(未来の)事実として他人に伝えた人もいたんじゃないかと考え直したのだった。
例えば、
この人の場合、柘植久慶のテクストがフィクション(「小説」)なのかノンフィクションなのか、わからなくなって、そのために不安(「心配」)が喚起されているわけだけど。
ID非公開さん2023/12/14 18:30
2023年12月15日17時15分、東京湾北部を震源とするマグニチュード7.9の直下型地震が発生すると言う小説?があるのですが、それって小説?の中の話ですか?
明日15日なのですごい心配です…
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14290352664