池明観

朝日新聞』の記事;


宗教哲学者の池明観さん死去、97歳 韓国軍事政権の弾圧を匿名告発
1/1(土) 21:11配信

朝日新聞デジタル

 朝鮮思想史の専門家で宗教哲学者の東京女子大元教授、池明観(チミョングァン)さんが1日、韓国京畿道南楊州市の病院で死去した。97歳だった。韓国の軍事政権の弾圧から逃れて滞在した日本で、民主化運動をひそかに支援。帰国後は金大中(キムデジュン)政権の対日政策のブレーンとして、日本の大衆文化開放を進める中心的役割を担った。

 池さんは現在の北朝鮮に生まれ、ソウル大大学院で宗教哲学を専攻。1960年代に軍事政権を批判して大学を追われ、弾圧を逃れて東大研究生として72年に来日した。日本では韓国の民主化運動をひそかに支援。東京女子大教授を務めて20年間滞在し、93年に帰国した。

 韓国では翰林大学日本学研究所長などを歴任。98年に金大中政権が発足すると、韓日文化交流政策諮問委員会委員長として日本文化開放の責任者となった。これが金氏による98年の訪日と日本文化開放の表明につながった。日韓歴史共同研究委員会の韓国側座長も務めた。

 2003年には、1970~80年代の軍事政権による弾圧を告発し、岩波書店の月刊誌「世界」に73年から88年にかけて約15年間連載された「韓国からの通信」の筆者「T・K生」であると名乗り出た。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c19c72e0599cd7faf39a2f6898e60fa19354d4c0

以前、池先生の後期のハンナ・アレントに 言及した文章を読んだことがあって、そのときは意外というか、軽く驚いたことがあったのだけど、Wikipediaを見たら、1989年に『現代に生きる思想 ハンナ・アレントと共に』(新教出版社)という本が上梓されていることに気づいた*1。知らなかった(汗)。これは、アレントを主題とした日本語の単行本としてはきわめて早い。