Irisではなく

加戸靖史「仁徳陵古墳、初の共同発掘調査へ 宮内庁と大阪・堺市https://www.asahi.com/articles/ASLBH5CMSLBHPPTB00H.html


曰く、


 宮内庁大阪府堺市は15日、同市堺区にある国内最大の前方後円墳、大山(だいせん)古墳(仁徳陵古墳)で今月下旬から発掘調査を始めると発表した。濠(ほり)の水の影響で浸食が進む堤や墳丘の保全が目的。同庁が管理する歴代天皇や皇族の陵墓(りょうぼ)で、地元自治体と共同で発掘調査をするのは初めてという。

大山古墳は全長約486メートルで、三重の濠に囲まれている。今回の調査対象は、墳丘を囲む二つの堤のうち内側の第1堤。12月上旬にかけ、南側と東側の計3カ所に幅2メートル、長さ28〜30メートルの調査区を設けて掘る。

 宮内庁が1973年、野犬防止柵を設けた際の発掘調査では、南側から円筒埴輪(はにわ)1点が出土した。同庁は将来的に墳丘や堤の護岸工事を進める方針で、今回の調査で埴輪などがある遺構面の位置や堤の保存状態を確かめ、工事の際に生かしたいとしている。

1973年にも「発掘」しているんだね。


徳重辰典*1「発掘調査決まった「大山古墳」、あれっ仁徳天皇陵じゃない?」https://www.buzzfeed.com/jp/tatsunoritokushige/kohun


考古学的に正しい名称は「大山古墳」若しくは「大仙古墳」。


「大山古墳」、「仁徳天皇陵」以外にも「大仙古墳」「大仙陵古墳」「伝仁徳陵古墳」「仁徳陵」。地元では親しみを込めて「仁徳さん」と呼ばれることもある。

宮内庁での呼称は「仁徳天皇 百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)」と平安時代中期に編纂された「延喜式」が記す名となっている。

同庁では第16代仁徳天皇の陵墓に治定・管理しているが、学術的、考古学的に立証されているわけではない。

このため考古学会などは、被葬者が誰か確定していないのに誤解を生むとして、通常の遺跡と同様、所在地名に由来する「大山古墳」とするよう求めており、教科書でも「大山古墳」「大仙古墳」と書かれていることが多い。

天皇陵「治定」問題には、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101223/1293110236 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170803/1501775559で言及した。