哀愁の岸和田?

昨年、秩父祭、高山祭博多祇園山笠などが「山・鉾・屋台行事」として一括でユネスコの「無形文化遺産」に登録されることが決定したのだが、岸和田の「だんじり」は外されていた*1
さて、『産経新聞』の記事;


2017.8.18 18:28

「何すんねん」泥酔で点滴の男、目覚めて警察官に頭突きで現行犯逮捕 大阪


 警察官に頭突きをしてけがをさせたとして、大阪府警岸和田署は18日、公務執行妨害と傷害の疑いで、住所、年齢ともに不詳の男を現行犯逮捕した。男は30代ぐらいで、泥酔していたという。

 逮捕容疑は、同日午前11時40分ごろ、搬送された大阪府岸和田市内の病院で事情聴取しようとした男性巡査部長(40)に頭突きをして顔にけがをさせ、職務の執行を妨害したとしている。

 同署によると、男は同日午前10時ごろ、同市五軒屋町の交差点付近で、信号待ちの車を蹴ったり、ドアを開けて運転手を引きずるなどして暴れており、通報を受けた署員が駆けつけると、泥酔し地面に寝転んでいたため病院に搬送された。意識を取り戻すと、腕に点滴の痕があるのを見て「何やこれ、何すんねん」と暴れ出したという。
http://www.sankei.com/west/news/170818/wst1708180080-n1.html

関西風にいうとパッチギ、関東風ではチョーパン*2を目覚めていきなり警官にかますというのは、全国的に流布している「岸和田」のイメージと合致はしている。ヒントに幾つか固有名詞を挙げてみると、上述の「だんじり」、それから「清原和博*3とか「中場利一*4とか。それだけじゃない。喧嘩やナンパで青春を謳歌しているヤンキー少年たちは哀愁とは対極的な存在だが、ここにはたしかに哀愁がある。〈少年の岸和田〉に対して〈大人の岸和田〉というべきだろうか。
それにしても、正午ちょっと前の交差点で泥酔したおっさんが車に絡んで挙句の果てに寝っ転がってしまうというのは何とも味のある場面だ。こういうシーンを使いたいと思った映画作家も少なくないんじゃないか。ところで、やはり正午頃にかなり年の行ったホームレスのオヤジが横断歩道で酔いつぶれて寝っ転がってしまったので、道路は一時大渋滞になり、その一帯にみんなのぷりぷり怒った雰囲気が充満したということ思いだした。場所は銀座の裏通り。時代はバブル経済の真っ只中、昭和の終わりの1988年8月だったか。