文春vs.新潮

朝日新聞』の記事;


新潮の中づり広告、競合の文春に渡す 出版取次トーハン

2017年5月17日05時04分


 出版取次会社「トーハン」(東京)が、週刊新潮(新潮社)の中づり広告をライバル誌である週刊文春文芸春秋)側に渡していたことが、トーハンへの取材でわかった。中づり広告は、発売される週刊誌の掲載内容を一覧で示したもの。同社は「他社に関する情報なので配慮すべきだった」として、今後は取りやめることを検討している。

 中づり広告は、鉄道車両内に掲示されるほか、トーハンなどを通じて全国の書店にも配布される。

 トーハンによると、文芸春秋の社員が定期的にトーハンを訪れ、新潮の中づり広告を借りていたという。始まった時期などは調査中だという。トーハンの広報担当者は中づり広告について「秘密保持の規定がなく、仕入れ部数交渉のための販促資料という認識だった」と説明。「他社に関する情報なので配慮すべきだった」としている。

 新潮社によると、新潮の中づり広告の締め切りは、週刊誌本体の締め切りより1日早い。新潮と文春の発売日はほぼ同じで、文春側が新潮の中づり広告を記事作成に使っていた可能性があるとみて調査していたという。新潮社は朝日新聞の取材に対して「驚きを禁じ得ないとともに、残念というほかありません。流通に携わる関係各社に協力を求め、真相を明らかにすべく調査を続けてまいります」とコメントを出した。

 一方、文芸春秋は取材に対し「情報収集の過程はお答えしておりません。情報を不正あるいは不法に入手したり、それをもって記事を書き換えたり、盗用したなどの事実は一切ありません」と文書で回答した。
http://www.asahi.com/articles/ASK5J6427K5JULZU00P.html

センテンス・スプリングが攻め(責め)られているぞ! と快哉を叫んでいる奴も少なくないんじゃないか。甘利明*1とかショーン・マクアードル川上*2とか宮崎謙介*3とか。佐村河内守*4なんて、嬉しさのあまり交響曲を作曲してしまうかも知れない(笑)。
それはさておき、朝日としてもトーハンに出入りしていた「文芸春秋の社員」が編輯の人なのか営業の人なのかを確認しておくべきだった。また、「中づり広告」を参考にして週刊誌の記事を本格的に書き直すことができるのかどうかを検討して然るべきだろう。まあ文春側が新潮の「中づり広告」を見て、自らの「中づり広告」を微修正するということなら、ありそうだ。「中づり広告」によって売り上げが大きく左右されるとしたら、編集部というよりも営業部同士の争いということになるだろう。
まあ最近の『週刊新潮』の、文学系出版社としての矜持を賭けているともいえる文学的引用をふんだんに散らした文体を、「中づり広告」を参考にしたくらいで再現できる筈もないとは思う。