梶川はいた!

最初にベタ記事;


朝日放送で刃物を出した疑い、富田林市議を逮捕 大阪

2017年4月21日16時59分


 21日午後3時20分ごろ、大阪市福島区の「朝日放送」で刃物を出したとして、大阪府警が同府富田林市の左近憲一市議(70)を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。
http://www.asahi.com/articles/ASK4P5JPLK4PPTIL02C.html

そして、詳しい記事;

市議「腹切るつもりだった」 朝日放送で包丁出した疑い

2017年4月21日22時57分

 政務活動費の報道をめぐり、朝日放送大阪市福島区)で同社幹部と面会中に包丁を出したとして、大阪府警は21日、同府富田林市の左近憲一市議(70)=同市喜志町3丁目=を銃刀法違反(刃物携帯)の疑いで現行犯逮捕し発表した。「文書を渡し、自分の腹を切るつもりだった」と話しているという。市幹部らも公務として同席していた。

 福島署によると、左近容疑者は同日午後3時20分ごろ、朝日放送の玄関ホールで刃渡り18センチの文化包丁を所持していた疑いがある。同社を訪れ、自らの政務活動費に関する報道に抗議し、「取材をした人間に会わせろ」と要求。同社は断り、報道局幹部2人が対応したところ、上着の内ポケットから包丁を取り出し、警備員が取り押さえた。

 左近容疑者は5期目で自民系会派に所属。議長経験もある。市によると、松田貴仁・市長公室長(56)、村本正文・選挙管理委員会事務局長(59)、北野俊夫・行政管理課参事(60)も同席していた。松田室長は「議員から抗議するのでついてきてと頼まれ、4人で公用車に乗って行った。政務活動費の支出状況を説明することは一定の公務性がある」と取材に説明。多田利喜市長は職員の同行について「市が訴えられている裁判に絡むことでもあり、公務と考える」とのコメントを出した。

 朝日放送などによると、左近容疑者が抗議したのは、2015年1月9日と同3月24日の報道。安全運転を訴える自分の名前入りの看板を政務活動費で作ったことに対し、公職選挙法違反の疑いを指摘されているなどと実名で伝えた。左近容疑者は内容に抗議し、昨年8月に同社を訪問。電話でも数回、抗議していた。

 同社広報部は「報道に関わる話し合いの中で暴力的な行為がなされたことは誠に遺憾」とコメントを出した。
http://www.asahi.com/articles/ASK4P6G89K4PPTIL03D.html

よくわからないことは多々ある。市議会議員と放送局の間の問題である筈なのに、「市が訴えられている裁判」って何? 左近市議は、朝日放送の報道が気に入らなければ、名誉棄損で訴えることもできた筈なのに、しなかった。
さて、2月に警視庁の玄関で切腹しようとして、それを止めようとした警察官が小指を切ったということがあった*1。そのときは、警視庁には殿中でござる! と後ろから羽交い絞めにする梶川与惣兵衛のような人はいなかったのかと思ったのだが、今回は、朝日放送には「梶川」がいたんだ、と変なところで感心してしまった。
「自分の腹を切るつもりだった」ということだけど、多分本気で死ぬ気はなかったのだろう。まじで死ぬ気だったら、頸動脈を切ろうとする筈だ。歴史上の切腹の多くは、三島由紀夫のも含めて、実際は腹を切ることによってではなく介錯の人がすぱっと首を落とすことによって絶命しているわけだ。腹に刃物を突き立てれば、当然ながら本人も痛く・苦しく、その痛みによって歪んだ表情を目の当たりにすれば、びびってしまう、へたってしまうというのは想像に難くない。まさに自らの身体を張った脅しであるわけだけれど、それでも保険金詐欺のために自ら砒素を飲んでいた林健*2の方が遥かに危険なことをしていたということは言えるだろう。