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朝日新聞』の記事;


心霊スポットの廃業ラブホテル全焼 放置10年の末に

桜井健至、照屋健

2017年1月24日05時00分

 神奈川県伊勢原市善波で1月上旬、木造の平屋が全焼する火災があった。焼けたのは10年前に廃業したラブホテル。「心霊スポット」として話題の場所だった。不法侵入が絶えない廃屋は各地で増えており、自治体も対応に苦慮している。

 伊勢原市秦野市を結ぶ通称・善波トンネルから車で5分。国道から脇道に入ると、山あいにピンクや黄色の派手なネオンが見えてくる。「ここらへんじゃ有名なホテル街ですよ」。タクシーの運転手に案内され、近くを歩いた。10軒ほどのラブホテルが集まるが、営業しているのは3、4軒。半数以上は電気が消えて休業しており、窓ガラスが割れたままのホテルもある。

 この「街」で火災が起きたのは1月3日午後11時45分ごろ。伊勢原署によると、けが人はいなかったが、ホテルの廃屋1棟180平方メートルが全焼した。「消防車が7台くらい来て、すごい騒ぎだった。山や隣の建物に移るんじゃないかとヒヤヒヤした」。別のホテルの従業員は語る。

 茂みの中にひっそりと立つホテルは骨組みが焼け落ち、壁一面に赤いペンキで落書きがある。近くには酒瓶が散乱し、誰が乗り捨てたのか、ナンバーが外れたバイクが転がっている。ホテルに電気は通っておらず、漏電の可能性は考えられない。署は不審火とみて調べている。

 「いつか起きるんじゃないかと思っていた」。近くに住む女性はいう。数年前、心霊スポットとしてネット上で話題になり、若い男女が訪れてはたびたびトラブルを起こした。「夜にギャーギャー叫ぶ声がうるさくてしょうがない。たばこの吸い殻が落ちていたこともあった」と女性。ツイッターには「かくれんぼしてきた」「ノリでいったらまじでびびった」などの投稿が並び、署にも「肝試しをしている少年がいる」と苦情があったという。
(後略)
http://www.asahi.com/articles/ASK1F5HKYK1FULOB00Z.html

所謂「心霊スポット」*1と「パワースポット」*2の関係はどうなんだろうと思った。さて、ここは完全なる廃墟とはいえず、言ってしまえば地方のシャッター商店街*3みたいな感じであり、この中途半端さと「心霊」とも関係があるのだろうなと思った。また、ここの「心霊」がどんな物語を背負っているのかは詳らかではないのだが、まあ「ラブホテル」というのが色々な物語を産出する潜在力に富んだトポスであることは論を俟たないだろう。
「肝試しをしている少年」! これによって妖怪が怒って、《善波物怪録》が開始されるということは、ないのか*4