Miura against who?

日本将棋連盟*1といえば、最近自らのウェブ・サイトを巡って、世界の日本語話者及び英語話者を大いに笑わせてくれたのだった*2
さて、将棋の世界では、三浦弘行九段が「対局中、スマートフォンなどに搭載の将棋ソフトを使って不正をした疑い」をかけられ、日本将棋連盟によって、「公式戦の出場停止処分」を受けたという事件が勃発している*3


週刊文春」編集部「将棋「スマホ不正」問題を渡辺明竜王が独占告白」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161019-00006688-sbunshun-soci


反三浦の立場に立った『週刊文春』の報道*4。これを読むと、三浦疑惑は「将棋界の一部で今年8月ごろから囁かれており」、『週刊文春』などのメディアもその情報を掴んでいた。また、黒にせよ白にせよ、三浦さんは日本の将棋界の重鎮たちを全体として敵に回してしまったようだ。その三浦さんの反論は、


三浦弘行九段「全くの濡れ衣」 将棋ソフト使用疑惑に反論(声明全文)」http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/18/hiroyuki-miura_n_12549426.html


私はそれなりの説得力を感じたのだけれど、如何だろうか。そこには、日本将棋界の権力と利権を巡る熾烈な陰謀が存在するのだろうか。
この度の三浦疑惑事件を承けての、日本将棋連盟の措置;


将棋対局中、スマホはロッカーに 次の手検討の不正封じ

村瀬信也

2016年10月6日00時33分


 将棋の公式戦で、対局者が「次の一手」を導き出すコンピューターの機能などを使って不正行為に及ぶのを防ぐため、日本将棋連盟(会長・谷川浩司九段)は、対局前にスマートフォンなどの電子機器をロッカーに預けるよう規則に盛り込むことを決めた。対局会場である東京と大阪の将棋会館からの外出も禁止する。12月14日から施行する。連盟が5日、発表した。

 対局中の使用が発覚した場合、除名を含めた処分の対象となる。先月26日の会合で、出席した棋士60人に意向を尋ねたところ、大半が何らかの制限を設けることに賛同したという。ホテルなどの宿泊を伴うタイトル戦の対応は1日制、2日制とも主催者と協議して決める。今月15日に開幕する竜王戦七番勝負は、金属探知機を用いる。

 新しい規定ができた背景には、将棋ソフトの著しい成長がある。ここ数年、棋士がソフトに度々敗れており、最近は研究に活用する棋士も多い。今夏以降、「対局中、相手が頻繁に席を立つと、スマホで不正をしているのではないかと疑念がわく」との申し出が棋士から相次いでいた。(村瀬信也)
http://www.asahi.com/articles/ASJB555WKJB5UCLV00G.html

「アップルウォッチ」発売を承けて、試験会場への「時計」持ち込みを禁止した大学が出てきたということを思い出した*5

*1:http://www.shogi.or.jp/

*2:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160918/1474195911

*3:引用した部分は、村瀬信也、深松真司「スマホで将棋ソフト使い不正か 三浦九段「ぬれぎぬ」」(http://www.asahi.com/articles/ASJBD6GMGJBDUCVL02R.html)から。Cited in http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20161013/1476312505

*4:三浦vs.週刊文春というと、どうしても1980年代の三浦和義/疑惑の銃弾を想起してしまう。

*5:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150715/1436886929 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20151211/1449805914