大分など

産経新聞』の記事;


2016.6.10 18:46更新

元講師アカハラ、学生自殺 大分大、因果関係調査へ

 大分大は10日、経済学部に在籍していた30代の男性元講師が、担当するゼミに所属した20代の男子学生に、過度にしかるなどのアカデミックハラスメントを繰り返したと明らかにした。男子学生は昨年2月、自宅で自殺した。大学は近く、ハラスメントと自殺の因果関係を調査する第三者委員会を設け、年内にも結論を公表する方針。

 大学側によると、元講師は2014年夏ごろから昨年2月ごろの間、所属学生の取りまとめ役だった男子学生に対し、研究室で企画案を批判したり、無料通信アプリのメッセージでしかりつけたりする行為を繰り返した。

 男子学生の父親は昨年3月と7月に、大学側に抗議。内部調査委員会は元講師の行為が学生の心理面に負担を与えていたと判断した。元講師は調査に「指導のつもりだった」と説明。今年3月末に任期満了となり、大学側は契約を更新しなかった。
http://www.sankei.com/life/news/160610/lif1606100028-n1.html

九州といえば、最近、九州工業大学で「四角い部屋を丸く掃く」事件が発覚していたのだった。
『朝日』の記事;

院生に「四角い部屋を丸く掃く人」 九工大教授が中傷
2016年6月3日07時24分


 九州工業大(本部・北九州市)は1日、男子大学院生に電子メールなどで繰り返し嫌がらせをしたとして、大学院情報工学研究院(飯塚キャンパス)の50代の男性教授を戒告の懲戒処分にしたと発表した。

 大学によると、教授は2014年6〜7月ごろ、学生室の掃除を巡り、この院生について「四角い部屋を丸く掃くような人」などとする内容のメールを研究室の院生らに送って中傷し、修士論文の中間発表会のリストからこの院生だけを外させた。院生は7月中旬に大学に相談し、その後に別の研究室に移ったという。

 大学の調査に対し、教授は「院生が思い通りについてこなかったのでやった」と話しているという。
http://www.asahi.com/articles/ASJ615RDRJ61TIPE02Q.html

これは今年2月に報じられた東北大学大学院工学研究科の「パワハラ」事件を想起させる。ただ、東北大の場合、被害者は院生ではなく教員だったけど*1
ところで、「九州工業大学」で検索すると、「九州工業大学 アカハラ」というサジェスチョンが出て、それをクリックして、上位で表示されるのは今回というか最新の「アカハラ」ではなく、2014年に報じられた事件なのだった。
例えば『読売』の記事;

九工大准教授アカハラ、学生の電卓にはさみ突き立て
2014年03月29日


 九州工業大(北九州市戸畑区)は28日、学生が使っていた電卓にはさみを突き立てるなどのアカデミック・ハラスメント(嫌がらせ)を繰り返したとして、同日付で男性准教授(50歳代)を諭旨解雇処分にした。

 発表によると、准教授は昨年4月、学生が誤った実験データを伝えたことに激高。はさみを突き立てたほか、「うそをつくのは親がうそつきだからだ」などと発言した。学生は直後に体調を崩し、休学している。

 この准教授は2012年11月〜昨年6月、別の複数の学生に対しても、日常的に「返事しろ」などと大声で叱責し続けた。
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20140329-OYS1T00102.html

お前はキース・エマーソンか!*2
話を大分に戻すと、四方田犬彦『先生とわたし』*3を思い起こしてしまった。尤も由良君美が生きていた頃にはLINEなんてなかったわけだけど。
先生とわたし (新潮文庫)

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