最近、イタリアで、芝居の最中に役者が首吊り自殺の演技をしているうちに本当に首吊り状態になってしまい、病院に運ばれ、昏睡状態が続き、遂には脳死を宣言されたという事故があったのだった*1。
こちらの方は本番中ではなく稽古中。『朝日新聞』の記事;
この「劇団」がプロなのかアマチュアなのかもわからない。それから、記事の表現だけど、「刃渡り約80センチ」って、「模造刀」(模擬刀)*2の「刃」は付け焼刃で、本物の「刃」ではなくたんなる模様。本物の「刃」が付いていたら、「模造刀」じゃなくて真剣になる。さらに死因も記していない。出血多量だったのだろうか。だったら、事故があったフロアは血の海になっていたのでは?
殺陣の稽古中、腹に模造刀刺さり男性死亡 東京の劇団2016年2月15日19時40分
15日正午ごろ、東京都台東区日本堤2丁目の区立施設で、舞台の稽古中に男性の腹部に模造刀のようなものが刺さった、と119番通報があった。男性は午後2時半過ぎ、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁などによると、施設内の「たなかスポーツプラザ」で、都内の劇団が殺陣の稽古をしていたところ、30代男性の腹部に刃渡り約80センチの模造刀のようなものが刺さったという。浅草署が経緯を調べている。
http://www.asahi.com/articles/ASJ2H6D1DJ2HUTIL04H.html
でも、よほど絶妙な仕方で急所に突き刺さったんだね。人間の腹部って、筋肉(腹筋)もあるし、分厚い皮下脂肪もあるし、それを一気に刺し貫くことはなかなか難しい。切腹というのはなかなか死ねない、痛くて苦しい死に方なのだ。だから、切腹してもなかなか死ねないということで、切腹の苦痛に性的興奮を感じるという人もいるわけだ。勿論ほんとうに死んでしまったらシャレにならないわけだけど。今はあまりそういう人はいないようだけど、昭和の中頃までは所謂切腹マニアはけっこういたらしい。三島由紀夫はそもそも同性愛とともに、そっちの方の嗜好も有していたと或る専門家に伺ったことがある。
また、1989年に勝新太郎の息子、奥村雄大*3が映画撮影中に起こした事故(事件?)を思い出してしまった。こちらの方は、「真剣」を「模擬刀」だと思って、相手役をぶった斬ってしまい、相手役はそのまま死亡してしまったというもの。
See eg.
romon「【撮影中に死亡】座頭市 真剣事件の真相」http://matome.naver.jp/odai/2141032331670071601
「其の470:「座頭市」シリーズ最終回」http://d.hatena.ne.jp/eigaman/20120918
山崎哲「座頭市 (1989) 」http://tetsu-eiga.at.webry.info/201110/article_4.html