JSCの歴史など

承前*1

「新国立競技場」問題を巡って、取り敢えずメモ。

板東太郎「新国立競技場白紙で大恥 日本スポーツ振興センターって何?」http://bylines.news.yahoo.co.jp/bandotaro/20150721-00047742/


「新国立競技場」の「事業主体」たる「独立行政法人日本スポーツ振興センター」の歴史について。これは凄い! 1980年代以来の「行政改革」の帰結は、組織合併によって、何だか機能(目的)のよくわからない変な組織を生み出したということ。これは、JSCに限った話ではないだろう。


まさのあつこ「新国立競技場 五輪アジェンダ21と整合するよう基本設計条件も白紙撤回・変更を」http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20150721-00047746/
まさのあつこ「2020年東京五輪スタジアムにアスリート達が無関心でいるべきではないワケ」http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20140714-00037375/


「新国立競技場」デザイン公募の前提となっている「基本設計条件」*2IOCの「オリンピック・ムーヴメンツ・アジェンダ21*3と矛盾する可能性が高いということ。それによれば、「既存施設を修理しても使用できない場合に限り、新しくスポーツ施設を建造することかができる」。「競技施設は、土地利用計画に従って、自然か人工かを問わず、地域状況に調和してとけ込むように建築、改装されるべきである」。また、「JSCが発注して、2011年3月25日に屋根付きで収容人員7万人の耐震改修が777億円でできるという案を「久米設計」が示していた」ことは旧国立競技場解体が決定するまで隠されていた*4


みすたちる「すごすぎて建築できない建築家【ザハ・ハディド】まとめ」http://matome.naver.jp/odai/2134283745460596601


ザハ・ハディド*5のデザインを生かせる空間は、東京だと埋立地のような平坦でだだっ広い空間だろう。疑問は何故ウォーターフロントじゃなくて神宮外苑なのかといいうこと。埋立地には、(青島幸男によって放棄されたが)東京都市博のために確保された膨大な土地がある筈。それに、遅くてもバブル期以降、東京は海へ向かって伸びるというノリが存在した筈なのだ。都市博もそのノリの中にあったわけだし、そのノリで、例えばフジテレビは市ヶ谷からお台場へ、NTVは麹町から汐留へ移ったわけでしょ*6。このオリンピックというのは、そうした東京の海へ向かう流れを逆転させて、山の方へ引き戻そうとしているかのように思ったのだった。