55.4%

ちょっと前だと、英文のスパム・メイルの過半数は所謂ED治療薬の類で、日本語のスパム・メイルは出会い系が多かったように思う*1。最近は、日本語のものでも、出会い系が衰え、ED治療薬の類が過半数を占めるようになっていると思う。
さて、


チーム・ヘルスプレス「ネット通販で入手できるED治療薬の半分以上がニセモノ 男性を襲ったなぞの痛みとは?」http://healthpress.jp/2014/09/post-214.html


昨年9月の記事。曰く、


 2006年に製薬会社のファイザーが行った調査によれば、偽ED治療薬は世界69カ国で販売され、その量は本物の2.5倍にも上るという。ED治療薬を販売しているファイザーバイアグラ)、バイエル薬品(レビトラ)、日本イーライリリー、日本新薬シアリス)、日本新薬の4社が09年に行った偽ED治療薬の実態調査では、偽造薬が販売されていると報告のあった日本国内とタイでそれぞれ30サイトずつ、合計60サイトでバイアグラ、レビトラ、シアリスを購入し、含有成分について分析を行った。その結果、全体の55.4%が偽造だった。

 医療関係者は「人間は根拠もないのに『自分が入手した物だけは大丈夫』と思い込んでしまいますが、医師に処方してもらった薬以外はすべてリスクがあります。特に偽のED治療薬には、どんな不純物が混入しているかわかりません。安易な手出しは厳に慎むべきです」と警鐘を鳴らしている。

わざわざ「不純物」を入れてオリジナリティを出すよりも、オリジナルの化学式をそっくりコピーした方がお手軽なのではないかと思った。微妙に化学式を変化させて取締り側と鼬ごっこする所謂危険ドラッグの世界じゃないのだから。
上掲の記事だが、記事の中心となっている「都内に住む40代の会社員Aさん」の「副作用」のエピソードはかなり問題を含んでいる。結局「後ろめたさもあって医師には詳しく説明しなかったので、結局、錠剤との因果関係は不明です」。だったら、これを「偽ED治療薬」の「副作用」の事例として使うなよ。或いは、取材不足ということなのかもしれない。専門家に取材すれば、「都内に住む40代の会社員Aさん」が経験した「副作用」がどんな「不純物」に由来するものなのか、見当くらいはつけられたのでは?