「映画撮影中に死にたい」(アンゲロプロス)

沈禕「安哲羅普洛斯:如果可以選択自己的死亡、我願意死在電影的拍摂中」『東方早報』2012年2月3日


テオ・アンゲロプロスの死について、「アンゲロプロス的とはいえないかも知れないけれど、映画的な死に方だとは言えるかも知れない」と書いたのだが*1、上の記事では、アンゲロプロスが1995年の「台北金馬影展」にて台湾の詩人・映画作家、鴻鴻と対談した際に、


有首詩説、上帝給予人各自的死亡、毎個死亡都有其必然性、有其節奏、有其感覚。 如果有幸能選択自己的死亡、我願意死在電影拍摂的過程当中。
と述べていたことが紹介されている。アンゲロプロスにとって、願望は半ば適い、半ば適わずという感じだろうか。そういえば、彼の死のニュースを読んで、ヴィム・ヴェンダースの『ことの次第』を一瞬思い出したのだった。
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沈禕「”《塞瑟島之旅》是被低評估的作品”」『東方早報』2012年2月3日


仏蘭西の映画史家Jean-Michel Frodon*2へのインタヴュー。彼はアンゲロプロスの作品では『シテール島の船出』がいちばん好きだという。この作品は低く評価されすぎている。


這部影片中、他探究了過去與現在、放逐的痛楚以及更艱難的回帰的傷痛。通過影像揉捏了政治、神話以及個人情感、是一部用特殊方式講述欧洲歴史何去何従的電影。這部電影裡的摂影機運動令人驚嘆、却没有停留在傷感的細節表面、譲人看到了鏡頭美学的可能性。
アンゲロプロスについてはあと、


西谷修「偉大な"ギリシア人"テオ・アンゲロプロスに合掌」http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/p/gsl/2012/01/post_130.html


を読む。こちらは主に『エレニの旅』*3への言及。

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