Joe

注目キーワード」のところに「ジョー山中」というのがあって、いったい何があったんだろうと思った。検索をかけてみたら、案の定、他界されたということだった。
『サンスポ』(共同通信)の記事;


ロック歌手・ジョー山中さん死去、64歳
2011.8.7 15:23


 ヒット曲「人間の証明のテーマ」で知られるロック歌手のジョー山中(じょー・やまなか、本名山中明=やまなか・あきら)さんが7日午前6時56分、肺がんのため神奈川県横須賀市の病院で死去した。64歳。横浜市出身。葬儀・告別式の日取りは未定。

 1968年にロックバンド、フラワー・トラベリン・バンドを結成。海外進出するバンドの草分けとして70年カナダへ。東洋的サウンドと英語詞が合わさった独自の音楽性が高く評価された。

 73年にバンド活動を停止した後はソロで活躍。映画「人間の証明」(77年)に出演、西条八十の詩を英訳して歌った主題歌「人間の証明のテーマ」がヒットした。その後もレゲエ作品などを発表、映画「座頭市」(89年)にも出演した。

 海外でのボランティア活動にも積極的に取り組み、最近は東日本大震災の被災者支援活動を行っていた。昨年3月、肺がんと診断されたことを公表し、闘病中だった。(共同)
http://www.sanspo.com/geino/news/110807/gnj1108071513016-n1.htm

また、

“兄貴”内田裕也、コメントできず…
2011.8.8 05:02


 1977年の大ヒット曲「人間の証明のテーマ」などで知られるロック歌手、ジョー山中(本名・山中明)さんが7日午前6時56分、肺がんのため神奈川・自衛隊横須賀病院で死去した。64歳だった。3オクターブの絶叫調の歌声を武器に、日本のロック黎明期をリード。昨年2月に肺がんが見つかり、活動休止しながらも、今年5月に東日本大震災の被災者支援チャリティーライブに出演。最後までロック魂を“証明”した。

 山中さんと親交が深く、見舞いに訪れていたロック歌手、内田裕也はこの日、コメントを発表しなかった。関係者は「急な訃報で大きなショックを受けており、会見やコメントを発表する状態にない。気持ちが落ち着いたら対応すると思う」と話した。

 内田は、山中さんがボーカルを務めたフラワー・トラベリン・バンドをプロデュース。自ら主催した年越しライブ「ニューイヤーロックフェスティバル」には山中さんがほぼ毎年出演するなど、内田にとって常に行動をともにする家族のように絆の深い仲間だった。
http://www.sanspo.com/geino/news/110808/gnj1108080546019-n1.htm

そういえば、リチャード・コシミズをおちょくるために「人間の証明のテーマ」から引用をしてしまったのだった*1。どうもすみません。
Flower Travelin' Band*2の”Make Up”という曲が日立のカラーTVのCMに使用されたのは1977年で、映画『人間の証明』と同じ年。ジョー山中*3という存在を知ったのはこの日立のCMだった。因みに映像は(たしか)能『土蜘蛛』のパフォーマンスで、バンドは出てこない。演奏しているのが日本のバンドだということを知って、日本にもこんなに凄いロック・バンドがあるんだと驚いたのだが、既にその数年前に解散していたということも同時に知って、脱力したということがあった。『人間の証明』は小説・映画ともに忘却し、記憶に残っているのはジョー山中の歌のみ。数年前に上海でジョー山中さんのライヴがあって、観にいけばよかったなと今になって思う。
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新装版 人間の証明 (角川文庫)

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ところで、ジョー山中、またカルメン・マキ、或いは沖縄の紫もそうだけれど、日本のロックの基礎を作った人々に日米混血(アメラジアン)が少なからずいるということで、日本におけるロックというのは太平洋戦争とその敗戦の帰結のひとつだったんだなと不図思った。