武田の一押し

承前*1

ふじいりょう「デマ・パニックの原因は「書かれてない」こと」http://news.livedoor.com/article/detail/5486245/?p=1 http://news.livedoor.com/article/detail/5486245/?p=2


神奈川県川崎市が支援の一環として、福島県内の粗大ゴミを受け入れることを発表。そうしたら、何故かそれが「放射性汚染物質を川崎まで運んで処理すること」という誤解を生んでしまった。川崎市は「実際の受入れに際しましては、放射能汚染など市民の健康に影響のない廃棄物を受け入れることとなります」と公式に発表したものの、「デマ・パニック」は収まらず。川崎市のアナウンスにも拘わらず「デマ・パニック」をプッシュしたのは武田邦彦*2の言説だった;


「汚染された瓦礫の処理」http://news.livedoor.com/article/detail/5484367/



武田は「わたくしは福島の瓦れきを川崎で処理するのに賛成できません」ということを論じているのだが、問題として指摘しておきたいのは武田が福島原発から半径何キロ以内とか放射線量何ベクレル以上ということでなく、「福島」という大雑把な地名を持ち出して恐怖を煽っているということだ。被災地・被災者差別を喚起するだけでなく、武田の論法を拡張していくと、さらに末恐ろしい帰結が導かれる可能性があるということだけはいっておきたい。悪魔のトリアージ*3
千葉県船橋市の話。『毎日』の記事;


東日本大震災:「放射能怖い」福島からの避難児童に偏見

 原発事故で被ばくを恐れ福島県から避難してきた子供が「放射能怖い」と偏見を持たれるケースがあるとして、千葉県船橋市教委が全市立小中学校長らに配慮するよう異例の指導を行っていたことが分かった。福島県南相馬市から船橋市へ避難した小学生の兄弟の事例では、公園で遊んでいると地元の子供から露骨に避けられたという。兄弟は深く傷つき、両親らは別の場所へ再び避難した。大震災から1カ月たつが、福島第1原発の深刻な事態が収まる見通しは立っていない。知識の欠如に基づく差別や偏見が広がることを専門家は懸念している。【味澤由妃】

 南相馬市の小学生の兄弟のケースは、避難者の受け入れ活動に熱心な船橋市議の一人が把握し、市教委に指摘した。市議によると兄弟は小5と小1で、両親と祖父母の6人で震災直後船橋市内の親類宅に身を寄せ、4月に市内の小学校に転校、入学する予定だった。

 兄弟は3月中旬、市内の公園で遊んでいると、方言を耳にした地元の子供たちから「どこから来たの?」と聞かれた。兄弟が「福島から」と答えると、みな「放射線がうつる」「わー」と叫び、逃げていった。兄弟は泣きながら親類宅に戻り、両親らは相談。「嫌がる子供を我慢させてまで千葉にいる必要はない」と考え、福島市へ再び避難した。

 福島県から県内に避難し、この家族をよく知る男性は「タクシーの乗車や病院での診察を拒否された知人もいるようだ。大人たちでもこうなのだから、子供たちの反応も仕方がない。でも、当事者の子供はつらいだろう」と話す。

 市議の指摘を受け、船橋市教委は3月28日「(放射能への)大人の不安が子どもたちにも影響を与え、冷静な対応がとれなくなることが危惧される」として、避難児童に「思いやりをもって接し、温かく迎える」「避難者の不安な気持ちを考え言動に注意する」よう市立小中学校長らに通知した。

 市教委によると今月から市内の学校へ通う被災者・避難者の子供は43人で、うち38人は福島県出身という。

 避難児童を多数受け入れる市立行田西小学校の中村俊一校長は、「温かく迎えるのは言われなくても当たり前のこと」と強調。「放射能を巡る偏見や方言で児童を傷つけることがないよう注意深く見守ろうと、教職員に何度も話している。始業式や入学式で『いつか古里に帰れる日が来るでしょう。その時に船橋に来て良かった、友達ができて良かったと思ってもらえるよう仲良くしてください』と呼びかけた」と話す。

 市教委に指摘した市議は「話を聞き、心がさみしくなった。船橋の子供たちにはいつも『思いやりのある人になってほしい』と言っている」と話す。

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 千葉市稲毛区放射線医学総合研究所(放医研)は福島第1原発事故直後の3月14日、放射線や被ばくを巡る電話相談窓口を開設。研究員や退職者6人が朝から深夜まで応対している。相談は主に首都圏から寄せられ、すでに6000件を超えている。

 震災直後は「原発近くに住む親類を家で受け入れたいが、自分の子に影響はないか」という内容が多かった。その後、避難者の数が増えると「アパートの入居で難色を示された」「福祉施設や病院で被ばく線量を調べるスクリーニング検査の証明書の提出を求められた」などの相談が急増した。

 今回の船橋のケースも踏まえ、放医研の柿沼志津子博士は「大人をまず教育したい。受け入れる側が心配すべきことは何もありません。むしろ心配しすぎる方が体に悪い」と指摘。「放射線について正確な知識に基づき、『正しく怖がる』ことが大切です。もっと勉強してほしいし、私たちも理解を深めてもらえるよう努力しなければならない」と話す。放医研は相談窓口(電話043・290・4003)を当面続けるという。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110414k0000m040137000c.html

Mixiの某日記を読んでいたら、某大阪人が届いたばかりの通販の荷物の発信地が千葉県だったので開封もせずにそのまま捨てたという話が載っていた。差別しているうちに差別される側にもなっているのだ<千葉人