Cosmopolitan Chicken Projectなど - Living, Loving, Thinking, Again

土曜日夕方、先ずStir Gallery*1の李文光のオープニングへ。李文光は1985年に上海に生まれ、絵画は独学したという。展示されているのは「暮之彩虹」、「我思故我在」、「存在與情愛」という３つのシリーズ。前二者は抽象画で、大地に亀裂が走り、何か物体らしきものが噴出・露呈しているという構図。最近の情勢からすれば不吉な絵なのだろうけど、その一方で女性器、誕生さらには大地の豊穣さといったイメージを喚起するという両義性を持つ。「存在與情愛」シリーズはメカニカルな、建築の設計図みたいなドローイング。このシリーズの淡さや静謐さは「暮之彩虹」や「我思故我在」と明確な対照をなしている。

それから、永嘉路のArt Labor*2でKoen Vanmechelen*3のCosmopolitan Chicken Project*4のオープニング。Koen Vanmechelenは白耳義のコンセプチュアル･アーティスト。Cosmopolitan Chicken Projectは彼が10年以上に亙って続けているプロジェクトで、白耳義から出発して、世界各地の鶏を掛け合わせていこうというもの。現在このコスモポリタンな混血鶏は14代目。会場には鶏小屋が設置され、会期中に交配が行われるとともに、写真、ヴィデオ、（各代の鶏の羽をコラージュした）ドローイングが展示される。

数日前に渡辺浩平『変わる中国　変わるメディア』を読了。また昨日、王明珂『英雄祖先與弟兄民族　根基歴史的文本與情境』*5を読了。