承前*1
以前にも書いたように、或る種の宗教集団を「カルト」と呼ぶことの学術的意義を基本的に認めていない*2。ただ例外的に、(元)信者のライフ・ヒストリーへの統合不可能性に着目した樫村愛子氏(『ネオリベラリズムの精神分析』)の「カルト」定義は興味深いと思っている*3。

ネオリベラリズムの精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)
- 作者: 樫村愛子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/08
- メディア: 新書
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そういえば、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090323/1237790007でも「カルト」と「ブラック企業」を関連づけていた;
なお、「カルト」という言葉を使うかどうかはともかくとして、信者の脱退率は教団の性格を判断する上でけっこう重要な指標になるのではないか。「カルト」といわれている教団ではかなり高い筈。これは、離職率が高い企業、つまりしょっちゅう新聞に求人広告を出している企業は問題の多い企業であるというのと同じ。