良きものが安いわけはない

http://d.hatena.ne.jp/kechack/20080201/p1


まだ事件の全容がわかっているわけではないので、きわめて一般論的に。
現在、中国でも華東、つまり上海付近では人件費等の高騰が続いている。しかし、現地の日本人駐在員や地元の中国企業には、中国製だからもっと安くしろという日本からのプレッシャーが強い。また、中国企業としては、規格等の遵守が神経質的に厳しい日本企業よりも相対的にアバウトな米国やヨーロッパ企業からの受注を好むということもある。安さだけを求めるなら、発注先をより内陸部、田舎にシフトせざるを得ないことになる。そうすれば、日本人による監督は疎かにならざるを得ない。つまり、良質のものを作ろうとすれば、中国といえども、それなりのコストがかかるということである。勿論、日本国内生産よりは低コストなのであろうが。良きものがそんな安いわけはないという当たり前のことを銘記すべきなのだろう。結論としては、今回のような事件は、日本人による監督の強化或いはトレーサビリティ技術への投資という(コストをかけた)技術的手段によって防止可能であると思う。