「真鍋」が

Zou Qi & Lydia Chen “Take care with the tea: police warn of cafe con” Shanghai Daily 11 December 2007
Zou Qi “'Cafe con' premises closed” Shanghai Daily 12 December 2007


以前、


「茶托」を20数人雇い、南京東路や外灘一帯で外国人を「釣って」いた、南京東路の「新黄浦金融大厦」にある某茶室が摘発されたという話。「茶托」は王均熙編『新世紀漢語新詞詞典』によると、「誘騙他人去茶坊以獲取回扣的人」(pp.32-33。「回扣」とはリベートのこと)とある。

7月10日夜7時頃、3名の仏蘭西人観光客が外灘をぶらぶらしていたところ、5名の若い中国人女性と「邂逅」した。10分ばかり英語で話していると、お茶をしようということになり、8人で南京東路の「新黄浦金融大厦」12階の「泰和」という「茶室」に入り、烏龍茶と点心をオーダーした。1時間後、請求書を見たら、7455元だった。その後、不審に思った仏蘭西人たちはメディアに報告した。それを承けて、「黄浦公安分局外灘派出所」、同分局「治安支隊」は、「美国友人Ben」の協力を仰ぎ、Benはおとりとして「茶室」に「臥底」(潜入)し、一切を録音した。夜11時10分にBenが「信号」を「発出」するとともに、警察は現場に踏み込み、関係者7人を逮捕した。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070715/1184515183

と書いた。
今回もまた外国人を女の子がカフェに連れ込んでぼったくるという事件。
被害者は瑞典人男性。上海出張で、仕事を終えて、ホテル近くでぶらぶらしていたら、若い女性2人組が来て、学生だが英会話の練習を兼ねて観光ガイドをしてあげると話しかけた。しばらくして、南京東路のBrilliance Shimao International Plaza(百聯世貿国際広場)3階の喫茶店「真鍋」に入った。3人は最初、珈琲だけを注文したが、彼女らは突然ウィスキーを注文した。さらに、男性が電話をかけている隙に、ウィスキー11杯を注文し、10分ほどでそれらを飲み干してしまった。男性は店を出ようとして、埋単をしようとすると、4966元請求された。ウィスキー1杯400元。男性が公安に通報することを仄めかすと、彼女らは飲みすぎて気持ちが悪くなったので病院へ行くと言って、逃げてしまった。男性は瑞典に帰国後、この経緯を上海の新聞に話した。
この事件が発覚したのは12月11日には、「真鍋」中国本部はこの店の営業停止を決定し、公安局はこの店の捜査を開始した。
「真鍋」は上海では台湾系の「上海百銘縁餐飲有限公司」がフランチャイズを運営しているが、日本の珈琲館に連なる日本式喫茶店。「真鍋」ではアルコールは提供していないが、この店では裏メニューを作り、ぼったくりのアルコールを出していた。
この事件を最初に報道した『新聞晨報』の記事*1は生々しく、記者が店に潜入し、独逸人旅行者が騙される現場、店のオーナーが女性に報酬を払っている現場が捉えられている。