取り敢えず東京駅で電車を降りる。腹が減ったので、丸ビルの6Fの某とんかつ屋に入る。久々にとんかつは美味いということを確認。また、この店はキャベツが食べ放題なのだが、どうしてとんかつ屋のキャベツは瑞々しくて美味いのかというのはわからない。
歩いて、地名上は「丸の内」だが実感としては日比谷だろうという出光美術館へ。「乾山の芸術と光琳」。尾形乾山と尾形光琳の兄弟だけでなく、楽宗久、野々村仁清、さらには本阿弥光悦の作品も展示され、かなりの充実感を味わった。興味深かったのは、商業デザイナーとしての京都時代の乾山の作品と70歳を過ぎて江戸へ下向した後の作品(但し、陶器ではなく水墨画)との差異。また、「鳴滝窯」から出土した陶片も多く展示する。
丸の内辺りを彷徨っていると、多くの建物は高度成長期のデザインだろうけど、昔は、(例えばお洒落なポストモダニズムのデザインと比べて、或いは戦前に建てられたアール・デコの建物と比べて)凡庸で面白みがないデザインだと思っていたが、ここまで古びてくると、これはこれで一時代の様式なのであって、(例えば東京国際フォーラムのような)下手に今風の意匠のビルに建て替えられてしまったら、それはそれで興醒めだろうなとも思う。
歩いて有楽町。駅前の三省堂で、
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それから、数寄屋橋のHMVへ行く。何枚か買いたいCDはあるのだが、今日はその在庫と価格だけを確認し、タワーレコードなんかとの価格を比較してから買うつもり。ただ、ニール・ヤングが表紙のUncut(December 2007)は買ってしまう。附録のCDはLike a Hurricane: A Tribute to Neil Young。
建物自体はほぼ完成している「下手に今風の意匠の」丸井の裏からマリオンを抜けて、日比谷まで戻って、三田線で神保町へ。先ず岩波ブックセンターで、
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を買う。実は神保町の一帯に足を踏み入れるのはほぼ2.5年ぶりである。勿論、北沢書店の変貌*1とか書肆アクセスの閉店*2というのは(情報として)知っていた。しかし、実際に来てみると、以前洋書の古本をよく買っていた店とか小宮山書店の裏にあった社会科学系の在庫がけっこう充実していた店とかがなくなっており、これは私が知っていた神保町の風景からはかなり隔たっているなと気づいた。勿論、このような変容というのはかなり以前から(遅くとも80年代のバブル期あたりから)始まっていたものであろうし、それが21世紀になって、明治大学から青ヘルメットの諸君が当局によって叩き出されたあたりから加速し始めたということなのだろう。とにかく神保町では、
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丸善の裏の以前よく行っていたカフェで休もうと思ったが、建物ごと消えていた。じゃあ、「穂高」*3はどうかと思ったが、満席で、結局ニコライ堂からさらに坂を下ったところにあるドトールへ。