Miryang Hospital Fire

“South Korea hospital fire kills at least 37 in Miryang” http://www.bbc.com/news/world-asia-42828023


1月26日朝、韓国密陽市*1にある「セジョン病院」で火災が発生し、病院に併設された老人ホーム入居者を含む37名の患者が死亡した。午前中にBBCの報道を読んだときには、死者は「少なくとも31名」だったのだが。
韓国では、昨年12月にも、堤川市*2のスポーツ・センターの火災で29名の死者を出している;


“South Korea fire at public gym and sauna kills 29” http://www.bbc.com/news/world-asia-42442715
Euan McKirdy, Jake Kwon and Sol Han “South Korea fire: 29 killed as flames rip through Jecheon building” http://edition.cnn.com/2017/12/21/asia/south-korea-building-fire/index.html

昨年12月に

『日刊スポーツ』の記事;


萩本欽一「いつもにこやか」野村沙知代さんお別れ会
記事提供:日刊スポーツ
2018年1月25日


 野村克也氏(82)の妻で、昨年12月8日に死去した野村沙知代さん(享年85)のお別れ会が25日、東京・紀尾井町ホテルニューオータニで行われ、萩本欽一(76)も出席した。

 生前の印象について、「お会いする時はいつもにこやか。怒っている姿は見たことがない」。また「いいツッコミをなさる方」と話し、「監督がニッコリ笑って、いいボケをする。すてきなコンビと思って見ておりました」とおしどり夫婦ぶりを回想した。

 克也氏には「ボヤキを聞く人がいなくなったので、僕がいつでも聞きに行きます」と声を掛けた。「しょんぼりしているかと思ったけれど、たくさんの方が来ていらして、(周囲を)気遣っている様子を初めて見ました。また違う監督を見て、うれしくなりました」と話した。

 沙知代さんと仕事で一緒になることはあまりなかったが、「野村監督の横にいる時にお会いしていた。監督の語るところには(そばに)いないと、と思います」としのんだ。
http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01801258733.html

これを読んで、野村沙知代さん*1が亡くなっていたことを初めて知った。とにかく吃驚;


ハフポスト日本版編集部「野村沙知代さん死去、85歳 野村克也氏の妻で「サッチー」の愛称」http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/08/nomura-sachiyo_a_23301161/
野村沙知代さん旅立つ「サッチー」波瀾万丈人生に幕」https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712090000029.html


彼女は初代〈小沢ガールズ〉でもあるわけだけど。それにしても、丸山眞男吉本隆明の死*2とはまた違った意味で〈戦後の死〉ということはできるだろう。

野中広務

朝日新聞』の記事;


野中広務・元官房長官死去 92歳、自民幹事長など歴任
2018年1月26日19時02分


 小渕、森政権で官房長官自民党幹事長などを歴任した元衆院議員の野中広務(のなか・ひろむ)さんが26日、死去した。92歳だった。幅広い情報収集と鋭角的な発言で政敵に切りつける政治手法が「政界の狙撃手」と評された一方、平等や平和といった戦後民主主義の価値を重視する姿勢を貫いた。

 1951年に25歳で京都府園部町議に当選して以来、同町長、京都府議、府副知事を経て、83年衆院補選で初当選した。57歳と遅咲きの国政転身だったが、92年の竹下派分裂と翌年の自民党野党転落をきっかけに存在感を発揮。細川護熙首相の献金問題を追及した。

 自民党が政権復帰した村山政権で自治相兼国家公安委員長として初入閣。オウム真理教の一連の事件に対応した。小渕政権で官房長官となり、自自公連立政権の立役者となった。小渕恵三氏が病に倒れた際、後継に森喜朗氏を推した「5人組」の一人として批判を浴びたが、森政権では党幹事長に就任。関係が深かった加藤紘一氏が内閣不信任案に同調する動きを見せた「加藤の乱」では、鎮圧に回った。

 長年対立した小沢一郎氏率いる自由党との連立では「悪魔にひれ伏してでも」と言って関係改善に踏み切るなど、権力維持のためには手段を選ばぬ側面があった。2001年に首相となった小泉純一郎氏と激しく対立。03年の総裁選で小泉氏を支持した同僚議員を「毒まんじゅうを食った」と激しい言葉で批判した。この年に政界を引退。「毒まんじゅう」は流行語大賞に選ばれた。

 戦争体験に基づく「護憲派」「ハト派」的な言動でも知られ、その後もテレビ番組や講演などで精力的に発信。論客として存在感を失わなかった。
https://www.asahi.com/articles/ASL1V62NGL1VUTFK02D.html

気づかなかったけれど、昨年11月末に京都で倒れ、病院にそのまま搬送され、「意識不明」が伝えられていたのね*1
See also


野中広務氏 死去 自民党幹事長や官房長官など歴任」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180126/k10011304151000.html
安藤健二野中広務氏が死去 自民党幹事長や官房長官など歴任」http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/26/hiromu-nonaka_a_23344229/


勿論野中氏の護憲主義的・平和主義的スタンスを評価しないわけにはいかないけれど、野中氏のことはあまり言及していないのだった*2
ところで、各メディアは辻元清美森喜朗などの与野党の政治家のコメントを集めているようだ*3。かつての宿敵(?)小沢一郎のコメントはいいとして、みんな知りたいのは、安倍晋三とか小泉純一郎とか麻生太郎のコメントなんじゃないの?

不可能なのは「洞察」

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180125/1516858031に対して、


osaan*1 2018/01/25 17:41

下世話な小話
男「女なんかよりオナホールの方が気持ちいい」
女「男よりバイブの方がすごくいい」
科学者「それでは、オナホールにバイブを突っ込めば完璧だ!」
というのを思い出しました。
AIなんかでも、同様な問題がありそうな。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180125/1516858031#c1516869666

人工知能にできないのは自らの振る舞いに対する「洞察」であるという主旨のTed Chiang “Silicon Valley Is Turning Into Its Own Worst Fear”*2に言及しようしようと思いつつ、ほっぽっていたのですが、関係あるでしょうかね。或いは、「悪の凡庸さ」*3というか、アレントの『イェルサレムアイヒマン』の問題。
Eichmann in Jerusalem (Penguin Classics)

Eichmann in Jerusalem (Penguin Classics)

不戦敗

(『ハフィントン・ポスト』に転載された)『朝日新聞』の記事;


春日野親方と元先輩力士を提訴していた。春日野部屋で暴行を受けた男性、3000万円の損害賠償を求める
2014年に全治1年6カ月と診断。「味覚にも障害が残る」と診断書

朝日新聞社提供


 大相撲の春日野部屋で力士(24)が弟弟子(22)を殴ってけがをさせたとして傷害罪で2016年に有罪判決を受けた事件で、被害者が、加害力士と春日野親方(元関脇栃乃和歌)を相手取り、3千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていることがわかった。春日野親方は事件を日本相撲協会に報告しているが、報道発表はされていない。両力士はすでに角界を去っている。提訴は昨年3月23日付。

 訴状によると事件が起きたのは14年9月で、弟弟子は殴打されてあごを骨折するなどし、全治1年6カ月と診断されたという。さらに「味覚にも障害が残る」などとする診断書も提出している。

 先輩力士には「故意の不法行為がある」とし、春日野親方については、「力士の心身の安全を守る責任を負う法的義務を負っていた」などとしており、後遺症による逸失利益約2千万円を含めて3千万円の損害賠償を求めている。

 これに対し、春日野親方答弁書で、事件直後に被害者の父親に謝罪していると主張。また、当事者間で起きた事件で師匠として予見できなかったなどとして請求棄却を求めた。

 先輩力士は暴行については認めているが、部屋での仕事を巡って弟弟子に不満を持っていたなどとして、請求棄却を求めている。

朝日新聞デジタル 2018年01月25日 17時42分)
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/25/kasuganobeya_a_23343104/

「文春砲」*1も素通りしちゃたのね(笑)。何故「報道発表」しなかったのかと相撲協会が責められているようだけど、黒岩揺光氏*2の意見の方が説得力がある*3。要するに、「マスコミ」の不戦敗。

当時「新」はなかった

プラトンプロティノスライプニッツスピノザの差異というのは微妙だ」*1

出村和彦『アウグスティヌス 「心」の哲学者』によると、アウグスティヌス*2の基督教への改宗の契機のひとつとして、ミラノの文人マンリウス・テオドルスから借りたプロティノスの『エンネアディス』を読んだことがあった(pp.46-47)。少し引用;


(前略)彼[アウグスティヌス]の哲学の知識は、ラテン語で書かれたキケロやウァロの教科書の中にある諸々の学説や、せいぜいセネカだけで、ギリシア語で書かれたプロティノスの新思想は勉強したことがなかったのである。ただ、アウグスティヌスの評価すべきところは、生半可な知識を仕入れて分かった気になって知識人として器用に立ち回るのではなく、自分自身のことばで身をもって理解するところまでテクストと自己の問題を反芻していく点にある。
プロティノスは超越的で根源的な「一者」から「知性」、「魂」そして物質的なものへという段階的な存在を措定する。「一者」からは、あたかも光が広がるようにその善性と存在性が流れ出し、より下位の「魂」や物体まで波及する。他方、可変的で物質的な買いの物体や「魂」は、より不変的で純粋な「知性」を経て、「一者」との合一へと還帰していくという体系的な思想像を編み出していた。
プロティノスプラトン(前四二七−三四七年)の対話篇を彼独自の仕方で咀嚼し、新たに展開した思想家として、哲学史では「新プラトン主義」の人と位置づけられているが、当時は単に「プラトン派」と呼ばれていた。(pp.47-48)

アウグスティヌスプラトン派の書物から読みとったのは、自己の内面性という空間であり、外から内へ、そして上へと、「心」という内面に立ち返って、そこから超越する創造神へと心を向け変え、立ち上がる導線を引くことであった。(p.50)
アウグスティヌス――「心」の哲学者 (岩波新書)

アウグスティヌス――「心」の哲学者 (岩波新書)

アウグスティヌスは、まだミラノではなく羅馬にいた頃、「アカデミア派」に傾倒していた(pp.28-29)。「アカデミア派」は古代懐疑論の主要な潮流の一つだが、その名の通り、プラトン主義の成れの果てである(笑)。プラトンの死後、その学園(アカデミー)はプラトン主義とは対極的な懐疑論の拠点と化してしまった。ただ、やはりプラトンの思想の中に「懐疑論」的な種が含まれていたということも言えるのだろうか。「アカデミア派」を含む古代懐疑論については、アナス&バーンズの『古代懐疑主義入門』をマークしておく。
古代懐疑主義入門――判断保留の十の方式 (岩波文庫)

古代懐疑主義入門――判断保留の十の方式 (岩波文庫)

絞められて

“Snake owner Daniel Brandon killed by his pet pythonhttp://www.bbc.com/news/uk-england-hampshire-42801983


英国ハンプシャー州ベイジングストーク*1に住むDaniel Brandonさんはペットとして飼っていた雌のアフリカニシキヘビ(African rock python)Tinyに巻きつかれ、窒息死した。彼は10匹の蛇と12匹の毒蜘蛛を飼っていた。Tinyは体長2.4米。さて、アフリカニシキヘビ*2は最大で体長7米、体重90kgにもなりうるのだった。野生では、羚羊、果ては鰐まで絞め殺すことがある。
ニシキヘビについては、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160910/1473521411 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160926/1474866868 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160928/1474993505 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170116/1484529578も。