大野一雄 by Antony Hegarty

承前*1

Antony Hegarty “Kazuo Ohno obituary” http://www.guardian.co.uk/stage/2010/jun/07/kazuo-ohno-obituary


筆者のAntony Hegarty*2トランスジェンダーシンガー・ソングライター*3。今年の1月に横浜の「大野一雄舞踏研究所」を訪ねたことが言及されている。

或るイベリア文化の終焉

Paul Richardson “Why bullfighting is making Spain see red” http://www.guardian.co.uk/world/2010/jun/06/bullfighting-outlawed-catalonia


西班牙は動物愛護イデオロギーに汚染されることはなく、20年前くらいまでは、闘牛の西班牙文化の中核としての地位は揺るぎないものであり、反闘牛が表立って議論されることはありえなかった。しかし、この20年の間に状況は様変わりして、多くの有名人が反闘牛を公言し、闘牛の是非は西班牙における公的な討論の主題となった。そして、カタルニア議会では闘牛禁止法案が審議されており、もし通過すればカタルニアでは今後一切闘牛は存在しなくなる。因みに、興味深いのは王室のスタンスで、国王は闘牛支持、王妃は反闘牛であるという。
こういう話をピカソやガルシア・ロルカが聞いたらどんな顔をするのだろうか。また、外国人だと、ジョルジュ・バタイユアーネスト・ヘミングウェイはどういうコメントをするのか。取り敢えず、闘牛ということで、ペドロ・アルモドバルの『トーク・トゥ・ハー*1アンディ・ガルシアロルカ 暗殺の丘』、それからジョルジュ・バタイユの『眼球譚』をマークしておこうか。ところで、大島渚阿部定の物語に『愛のコリーダ*2というタイトルを付けたのは、やはりバタイユの影響?

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション [DVD]

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション [DVD]

ロルカ 暗殺の丘 [DVD]

ロルカ 暗殺の丘 [DVD]

また、Richardson氏のテクストから、

In a world that is bent on putting "reality" in inverted commas, there are few spectacles more viscerally immediate than this. There is plenty of brutality and death on our computer screens, but this live gore-fest is powerfully shocking to sensibilities numbed by virtual horror.
という段落を切り取っておく。
さて、牛ではなくライオン。英国ヨークシャーで、ローマ時代の若い男の骸骨80体が発掘されたという。そこは剣闘士(gladiators)の墓地であったとみられ、骸骨には獅子に噛まれた傷も残っているという;


Martin Wainwright “Scars from lion bite suggest headless Romans found in York were gladiators” http://www.guardian.co.uk/science/2010/jun/07/york-gladiator-graveyard

ワールド・カップへ行くな、など

陳均「朝鮮電視台将只播放本隊勝出賽事」『東方早報』2010年6月7日


金正日は、北朝鮮民衆が(自国が出場する)FIFAワールド・カップを観戦しに南アフリカへ行くことを禁止する「最高指示」を出したという。これは「天安」事件*1以降高まる国際情勢の緊張の中での「安全」を「考慮」したもの。また、金正日FIFAから北朝鮮に割り当てられたワールド・カップのティケット1000枚全てを北京にて転売することも指示している。1枚240ユーロ。さらに、金正日は国営TV局が「朝鮮隊勝出的賽事」以外の試合を放映することを禁止している。これによって、北朝鮮民衆はワールド・カップ全体の進捗状況、どの国が優勝したかをTVを通じて理解することができなくなる。また記事では、北朝鮮ティームが出場する試合に関しても、敵国サポーターが登場する画面をカットするなどの編輯が加えられる可能性に言及している。


さて、


李萌「春秋首条国際航線上海至茨城」『東方早報』2010年6月7日


6月6日、春秋航空茨城県と覚書を交わし、「茨城空港」に乗り入れることを発表した。これは中国の「民営航空公司」としては最初の国際線進出。最初はチャーター便のみだが、10月以降は定期便に変わる可能性があるという。

曹昴?

承前*1

顧維華「発掘一号墓、“曹操墓”疑霧仍在」『東方早報』2010年6月7日


昨年末に発掘され、曹操の墓ではないかといわれている河南省安陽市の「西高穴村高陵2号墓」に隣接する「一号墓」の発掘を6月12日に再開すると河南省文物部門が発表した。これは根拠が不十分なまま「二号墓」を「曹操墓」と「断定」してしまった河南省文物部門が世間の高まる疑問に応えた措置であるとされる。ところで、「一号墓」は曹操の息子である曹昴の墓だとする説が強い。或いは、曹操の妃の墓?

『中国人與印度洋』

買った本。

耿引曽『中国人與印度洋』大象出版社、2009


引言


一 印度洋沿岸出土的中国文物
二 古代中国人筆下的印度洋
三 遠洋航行與中華文明
四 他們的名字與印度洋水長流


挿図目録

See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100226/1267202745

反右派闘争(メモ)

上海にて (集英社文庫)

上海にて (集英社文庫)

堀田善衛『上海にて』*1からメモ。
反右派闘争を巡って;

(前略)反右派闘争に少しふれておけば、前記阿部正捷君と、もうひとり中野重治氏の知り合いであった台湾生まれの人との、この二人との個人的な話し合いの結果、私は、反右派闘争というものが、三反五反などの思想的整風運動の一つ、あるいは一応の終結段階のものであって、これは下部からの、局長、部長などの上層幹部対する批判の運動であるらしい、とうけとった。社会各分野の幹部階級にある一つの気分、革命の成果も大分あがって来た、ここらでひと休み、もうそろそろいいじゃないか、という気分に対する下部からの痛烈な批判、そういうものとして私は理解した。)(pp.100-101)
21世紀という特権的な地点から物言えば、この感想と数年後に文化大革命マンセーする心性との距離はかなり短いといえる。
See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100211/1265855699