歴史家に委ねる?

望月衣塑子「ジャニー喜多川氏に車中や映画館で「されるがまま」 70年前に声を上げられなかった松崎基泰さんの後悔」https://www.tokyo-np.co.jp/article/263769


服部吉次氏とともに記者会見を開き*1ジャニー喜多川の性犯罪を告発/告白した松崎基泰氏。


松崎さんは大学を卒業後、大手IT企業に勤務。大学院に進学した後、渡米してビジネスコンサルタントなどして40年間米国に滞在し、親族の介護のため3年半前に日本に帰国した。
 告白にちゅうちょもあったが、国民栄誉賞を受賞した作曲家服部良一さんの次男で同級生の服部吉次さん(78)が、日刊ゲンダイに告白の記事を載せたのを機に声を挙げようと決意した。

 松崎さんは、体が弱く小学校への入学が1年遅れた。一つ年下の服部さんと同級生で、小1から高校まで親しくしていたが、喜多川氏からの性加害を互いに話せたのは、20年前の同窓会の時だったという。


高校生の時、親友数人に被害を打ち明けると「お前もホモ(セクシュアル)か」とからかわれ終わった。26歳の頃、親友に「ジャニーを訴えたらどうだ」と言われたが「自分は芸能人でもないし」と諦めた。40歳の頃、ジャニー氏が裁判沙汰になっていると米国で耳にしたが、仕事が忙しく声を上げる気にはならなかった。
 松崎さんは「父は米軍の顧問弁護士だったが相談できなかった。いま思えば両親や兄弟に打ち明ければ良かった。もし当時、被害を打ち明け、性暴行が問題視されていれば、ジャニー氏の暴挙はここまで拡大しなかったのかもしれない」と悔やんだ。
 松崎さんは「ジャニー氏の子どもへの性加害は、日系2世の差別を受けたからなのか、持って産まれたものなのか。野球チームだけでなく、ジャニーズ事務所の7、8割は被害を受けているのではないか。こういうことを日本の政府や芸能・音楽・メディア業界が容認しているようでは、世界に通用しない。7月末から国連の人権作業部会が乗り込んでくるのは当然のことだ」と批判する。
 「ジャニー氏の振る舞いや暴行は、他のタレントの言動にも影響を与えているはずだ。政府は、過去を検証し、性暴行がはびこってきた環境を見逃してはいけない。米国に40年いて日本に戻ってきたがパワハラやセクハラが横行しているのに驚く。日本人は人間としてどう生きるべきか、人との交流の在り方つながりを一からリセットしないといけない」と話した。
服部氏と同様に「ジャニーズ事務所」にとっては部外者。「ジャニーズ事務所」は〈ジャニー喜多川問題〉を検証するための第三者委員会を立ち上げるというけれど、この委員会が最大限良心的に仕事を進めたとしても、部外者には眼や手が届かないだろう。また、刑事事件としても既に時効が成立しており、被疑者(ジャニー喜多川)も死亡している。とすると、この2人に対して ジャニー喜多川が行った犯罪の真理を確定するのは今後の歴史家によるジャニー喜多川の日記やメモといったドキュメントの解読に委ねられるということだろうか。