蘇鉄を巡る話

蘇鉄*1を巡って。

四国新聞』の記事*2


ソテツ寄生の外来種害虫を初確認/奄美大島で700本超の被害
2022/12/07 20:08


 鹿児島県は7日、植物のソテツを枯らす害虫カイガラムシ外来種を国内で初めて確認したと発表した。奄美大島のソテツが10月に大量に枯れ、地元大学などが原因を分析して判明した。海外では甚大な被害が出ており、県は飛散防止のため、枯れたソテツの除去や薬剤の散布を進める。

 外来種は「アウラカスピス ヤスマツイ」。ソテツに寄生し葉を褐色に変化させ、1年以内に枯らすことがある。県の推定で700本を超えるソテツに被害が出ている。繁殖力が高く、東南アジアを中心に世界各地で被害が報告されている。

 県によると、この外来種奄美大島に入り込んだ理由は不明という。
https://www.shikoku-np.co.jp/national/science_environmental/20221207000585

『読売新聞』の記事;


公園にはびこる「勝手植え」、高さ1・5mソテツや桜の苗木…家庭や店で栽培できなくなったか
2022/12/02 07:18

 公園を不法に占用しており、除却しない場合は撤去する――。大阪市北区にある野崎公園の片隅に10月中旬、高さ約1・5メートルのソテツが植わっているのが見つかり、管理する市扇町公園事務所が通告の文書を貼った。何者かが無断で木を植える「勝手植え」。市がそう呼んでいる行為は以前から、市内各地の公園で起きているという。(布施勇如)



 勝手植えは、公園の遊具や設備の点検時にたまたま見つかることが多く、このソテツも同様に職員が気付いた。台帳で確認したところ、野崎公園で管理している植物ではなかった。「家庭や店で観賞用に栽培していたものが大きくなりすぎて困り、かと言って捨てるに忍びない、ということか」。通告後も反応はなく、設定した期限が過ぎた11月10日、根こそぎ撤去した。


大阪市営の公園は991か所。市は勝手植えの全体状況をつかんでいないものの、北、東淀川など計6区の282か所を管理する扇町、十三両公園事務所だけでも、捨てられた鉢植えを含めて年に数十件は発見しており、通告の貼り紙をしても名乗り出てくるケースはまずないのだという。

 関係者によると、別の事務所管内の公園では数年前、桜の苗木が植えられていた。近隣住民の情報から行為者が判明し、撤去させた。「孫が生まれた記念に植えた。自宅に広い庭がないから」と弁明したという。

 都市公園法では、公園を占用する場合、管理者の許可が必要となる。大阪市の公園では以前、樹木だけでなく花の勝手植えもあったといい、市は、対策を兼ねて2003年度から「ふれあい花壇」事業を開始。住民グループが市と覚書を交わして公園の一角で植栽することを認め、309か所(今年3月末現在)で行われている。

 しかし、樹木の場合は▽背の高い木が倒れたり枝が折れたり、ソテツのように葉の先がとがっていたりすると危険▽花と違って枯れにくく、根付きやすい▽樹種によっては他の植物に影響を及ぼす恐れがある――として、通常は植栽を許可していない。過去には、茂みに植えられていた高さ7メートル前後の園芸用針葉樹が数本、台風の際に倒れたことが確認されている。

 扇町、十三両公園事務所の管理担当課長代理は「勝手植えは公共の場の私物化。多数ある公園を常に監視することはできず、市民の良識に訴えるしかない」と困惑している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221130-OYT1T50304/

まあ、大阪といえば「維新」。「公共の場の私物化」は「維新」のお家藝。市民は着実に〈維新精神〉を学習しているということだろうか。
さて、東京においては、近年、蘇鉄の自然な発芽が増えており、それは気候変動(温暖化)の症候であると、白金の自然教育園*3の展示説明で述べられていた。
因みに、オリヴァー・サックスの『色のない島へ』*4は実は蘇鉄についての本でもある*5