「星野源に似た男」

安藤健二「不審者は「星野源に似た男」 地域住民にメール送った警視庁が謝罪」https://www.huffingtonpost.jp/2018/04/23/mail-keishicho_a_23417837/


曰く、


不審者の特徴は「星野源に似た男」。地域住民にそんなメールを送った警視庁が訂正を出した。

4月20日、東京都練馬区で女子中学生のスカートを男が無言でまくりあげる事件が発生した。警視庁が住民らに「メールけいしちょう」*1で周知した際、不審者の特徴としてミュージシャンの星野源さんに似ていると記載していた。

NHKニュースによると警視庁は22日、内容を修正したメールを送り直し、最初のメールの破棄を呼びかけた*2

ところで、「星野源に似た男」という情報が効果を奏して、肝心のスカート捲り男は捕まったのだろうか。人物の特徴を表現するのに有名人の名を借りて、〈〜似〉という言い方をするのはよくあることだ。この場合、名も顔も知れ渡っていることが重要だろう。例えば、


佐川宣寿似*3
福田淳一*4


と言っても、少し前までは、誰だよ? 知らないよ! という感じだっただろうけど、今なら、あいつか! とみんなピンとくる。肝心の星野源さん*5側のコメントがないのだが、星野さんも有名税だと思って、諦めるしかない。
ところで、「星野源に似た男」という表現、「星野源」本人ではないという意味も喚起する。財務省も例えば、


安倍昭恵に似た女


という表現を使っていたら、わざわざ公文書の改竄をしなくてもよかったのかも知れない。この場合、よく見たら本人でしたということになっても、嘘をついたことにはならないのでは?