Rolling Stone for Sale! - Living, Loving, Thinking, Again

Agence France-Presse “Rolling Stone magazine up for sale” https://www.theguardian.com/us-news/2017/sep/18/rolling-stone-magazine-up-for-sale

雑誌『ローリング・ストーン』は1967年に当時バークレイの学生だったJann Wennerによって創刊され、現在でもJannと息子のGusによって経営されている。しかし、彼は昨年『ローリング・ストーン』の株式の49％を新嘉坡のBandLab Technologies*1に売却している*2。 Jann WennerはNYTのインタヴューに答えて、自らの手許にある残りの株式も外部に売却したい意向を示した。BandLab Technologiesが買収に関心を示しているかどうかは明らかではない。ところで、Jann Wennerは今年になって傘下の雑誌２つ、つまりUS WeeklyとMen’s Journal*3をAmerican Media*4に売却している*5。American Mediaが『ローリング・ストーン』本体の買収に関心を持っているとすると、話はややこしくなる。『ローリング・ストーン』はヒッピー運動の流れを引いた左派系のメディアで、現在でも〈反トランプ〉を基本的な論調としているのに対して、American MediaまたそのボスのDavid J. Pecker*6は熱烈なドナルド・トランプ支持者だからだ。 Jann Wennerは株は手放しても編集権は手放さないと言っているが、果たして旨くいくか。
最近の老舗メディアの買収話というと、2015年に日本経済新聞社がFinancial Timesを買収した事件の記憶はまだ新しい*7。『ローリング・ストーン』も『ワシントン・ポスト』みたいに良い買い手が見つかるといいけれど。