Carl Djerassi

Associated Press “Carl Djerassi, chemist who developed the birth control pill, dies at age 91” http://www.theguardian.com/us-news/2015/feb/01/carl-djerassi-chemist-considered-father-of-birth-control-pill-dies-at-age-91-0


化学者のカール・ジェラッシ氏*1が米国桑港の自宅にて亡くなる。享年91歳。氏は、1951年に経口避妊薬の主成分であるnorethindroneという合成物質を開発したことで知られる。彼はその発明によって、セックスという営みの実存的或いは社会的な意味を大きく変えてしまったといえる。そもそもpillというのは錠剤一般を指す言葉であり、風邪薬でも胃腸薬でもpillであるわけだが、日本語で「ピル」といえば即経口避妊薬を意味するようになってしまった*2
Djerassiというのはエクゾティックなスペリングだが、彼の父親はブルガリア系であるらしい。ウィーンで生まれ、幼少期をブルガリアのソフィアで過ごした。
Wikipediaによれば、化学者としての業績のほかに、小説家や詩人としての業績もある。

ところで、自分の言葉が誰かの死を誘発してしまうのではないかという言霊論的妄想に襲われることがある。もしかして、最近「中田氏」に言及したのがまずかったか*3