http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090616/1245178653で、曽根中生監督の『天使のはらわた 赤い教室』(原作は石井隆)に言及しようと思ったのだが。この映画ではレイプが物語が展開する梃子として機能している。教員免許を取るための教育実習に行った女子学生(水原ゆう紀)が男子高校生どもにレイプされてしまうが、その場面は何者かによって8ミリ・フィルムに撮られていて、ブルー・フィルムとして流通してしまい、そのため、彼女は就職もできず、裏の世界へと堕ちてゆく。全体として、神聖冒瀆による聖性の顕現という図式に収まってしまうようにも思える。しかし、他方で、彼女のレイプ・シーンを視て一目惚れしてしまった、エロ本編集者(蟹江敬三)の物語を勘案すると、その図式を微妙にはみ出してしまっているようにも思える。彼は郊外の団地に妻子がいる表世界の住人である。最後にようやく水原ゆう紀を探し出した蟹江敬三に対して、彼女は彼も自分と一緒に裏の世界へ堕ちるよう要求する。
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