中国側の言い分

承前*1

先ずは共同通信の記事;


中国任命の司教ら破門 バチカンが非難声明

 【ローマ4日共同】AP通信によると、ローマ法王庁は4日、中国政府公認の宗教団体「中国カトリック愛国会」が法王の意向を無視する形で任命した司教2人らを破門した。また、中国による任命について、法王が「深い遺憾」の意を表したとする声明を発表した。声明は、任命を「宗教の自由の重大な侵害」と非難している。
 法王庁は司教らの破門と異例の声明発表により、中国に対する強い反発を示した。バチカンでは、一時は間近とみられていた中国との外交関係回復が遠のいたと受け止められている。
 愛国会は、ローマ・カトリック教会の陳日君枢機卿(香港教区)らの反対にもかかわらず、4月30日に雲南省昆明教区の新司教を任命。今月3日にも、安徽省蕪湖教区の新司教を任命した。
共同通信) - 5月4日22時43分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060504-00000140-kyodo-int


 新華社「“梵方的指責和威脅毫無道理”」『東方早報』2006年5月7日


それに対する中国の「国家宗教事務局」の「談話」を伝える。「梵」とは「梵蔕岡」、つまりヴァティカンなり。「談話」は5項目に分かれている。その中から一部引用すると、


三、据我men了解、最近中国天主教有関地区選挙和祝聖主教、充分体現和尊重絶大多数神長教友的意願、自主地按照有関宗教程序和民主程序進行。這些教区的主教人選信仰虔誠、徳才兼備、能力出衆、受到教友的擁護和愛戴。中国政府基於対宗教信仰自由的尊重、対此也当然予以尊重和支持。

近期中国天主教一些教区祝聖主教一事多次告知梵方、梵方一直不作正面回応、却在祝聖成功之後横加指責、這與梵方希望改善中梵関係的言論厳重不符。
また、記事によれば、「中国天主教愛国会主教団」の「談話」によると、

中国天主教一些教区按照教会伝統、以民主方式選挙和祝聖主教、完全是為了中国教会的需要、充分体現了廣大教友的意願和心声。這些主教信徳堅固、在神学造詣、個人品行以及工作能力等方面表現優秀、深受教友的擁護和愛戴。中国天主教将継続堅持独立自主自辧教会原則、併期望中国和梵蔕岡関係早日得到改善。
因みに、同記事によると、この現代の「叙任権闘争」(あんとに庵さん*2)が始まったのは1958年。