罪と罰

承前*1

関根和弘「ワールドカップ決勝に乱入したプッシー・ライオット、「3年間、スポーツ会場の出入り禁止」に」https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/16/pussy-riot-prohibit-watch-maches_a_23483438/


曰く、


サッカー・ワールドカップロシア大会の決勝戦(7月15日)でピッチに乱入した反政権の活動団体「プッシー・ライオット」のメンバー4人が、3年間にわたり、スポーツ施設に立ち入ることを禁止される処罰を受けることになった。ロシア紙「ベドモスチ」などが伝えた*2

ロシア紙「コメルサント」によると、モスクワの地区裁判所は警察からの起訴を受け、4人がスポーツ会場での観客の振る舞いを規定したり、警察などの制服をむやみに着ることを禁じたりする行政法に違反した、と認定。3年間、スポーツ観戦のために会場に行くことを禁止する決定を言い渡した*3

4人は15日間、拘留されることにもなった。

また、

関根和弘「ワールドカップ決勝に乱入したプッシー・ライオットとは? 「黒幕」のインタビューから迫る」https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/15/pussy-riot-secret_a_23482558/


ピョートル・ベルズィロフ氏へのインタヴュー。


サッカー・ワールドカップロシア大会の決勝戦(7月15日)で、ピッチに乱入した男女4人は、ロシアのプーチン大統領に反対するグループ「プッシー・ライオット」のメンバーだった。いったいどんなグループなのか。6年前、この団体の「黒幕」とも言える人物にインタビューした内容から迫る。
プッシー・ライオットが一躍ブレイクした2012年のモスクワ「救世主キリスト大聖堂」でのゲリラ・ライヴ(「パンクの祈祷」)*4について;

キリル総主教の態度が急変したのがゲリラ演奏のきっかけです。2011年の12月にあった反政府集会の際、正教会の信者たちに「集会に行ってはならない。ロシアを救うことができるのはプーチンだけなのだから、信者はみな、キリストを支持するようにプーチンを支持しなさい」と言ったからだ。

宗教が政治介入することは許されない。その上、正教会の金もうけ体質も問題だ。有料駐車場やサウナ、1回の利用で1万ドル以上もする宴会場の経営など、教会がまるでビジネスセンターになっている。

もしそんなことが許されるんだったら、パンク祈祷だっていいじゃないか。

プーチン正教会についてはhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160127/1453824753も参照のこと。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180716/1531718482

*2:See Елена Мухаметшина & Алина Дидковская “Участников акции Pussy Riot арестовали на 15 суток” https://www.vedomosti.ru/politics/articles/2018/07/16/775657-pussy-riot 露西亜語なので、何が書いてあるのかわからない。ところで、Pussy Riotのところだけ、何故かキリル文字ではなく羅馬字。

*3:See “Суд арестовал участницу Pussy Riot на 15 суток за акцию на финале ЧМ-2018” https://www.kommersant.ru/doc/3688385

*4:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160304/1457056110

或る均衡

承前*1

『日刊スポーツ』の記事;


はあちゅうさん告白「分かっていて好きになった」
記事提供:日刊スポーツ
2018年7月16日


 作家でブロガーの、はあちゅうさん(32)が16日、都内で行われた占いのイベント「Luck Out!」に参加し、トークショーを行った。15日に自身のツイッターで、AV男優しみけん(38)と4年の交際を経て先月、事実婚の手続きを行ったと公表したばかり。イベントでも事実婚について語った。

 ファンの「おめでとう」の声に幸せそうな笑顔を見せて登場した、はあちゅうさんは、しみけんについて「自分の仕事にプライドを持っていると思います」と切り出すと、「人が人好きな気持ちは差はないと思いますが、その中で、女の人を抱く仕事だからと思う人もいるかもしれませんが、私の場合は、彼がそういう仕事をしていると分かってて好きになりました」と語った。

 さらに「普通のカップルのように(これまで)別れの危機もあって、こういう仕事をしているのが嫌だなとか、いろんな事があったんですけど、その時に、嫌という気持ちと一緒にいたい気持ちをてんびんにかけたら、一緒にいたいという気持ちの方が大きかった。どうせ一緒にいるなら堂々と一緒にいたいと思いました」と説明した。

 また、公表したことには「私の人生を応援してくれる読者やフォロワーの方がいるから、その人たちに正直に自分の選択を見せたいと思って(事実婚を)公表しました」とした。
https://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01807160168.html


はあちゅうさん中傷にき然「誰も予想を超えてない」
記事提供:日刊スポーツ
2018年7月17日


 AV男優しみけん(38)と事実婚の手続きを行ったことを公表した作家でブロガーの、はあちゅうさん(32)が、ネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受け「レベル低いぞ」とやり返した。

 15日にツイッターでしみけんとの事実婚を公表。祝福のコメントが相次いだが、一部のアンチによる中傷コメントもあった

 そうした状況を心配する声も寄せられたが、「言われるだろうと予想がついたことしか言われてなくて、しかもいつものメンバーだから大丈夫。誰も私の予想を超えてきてない」とし、「お前ら、私が予想した通りのこと言ってんな? レベル低いぞーと思ってる。違う世界に住んでる趣味の悪い人たちよ、ずっとその沼にいたまえ〜」と切り捨てた。

 また、17日には、中傷や差別の問題に言及し、「職業、会社名、学歴で差別する人って多いけど、不思議と成功者ほど、そういうので人を見ないんだよね。人の本質は職業と関係ないから。差別して上に立とうとするのは中途半端な人。自分にブランドが無いから、肩書やつるむ人にこだわる。どう見えるかばかり気にして自分が無いからブランドになれない」と持論を展開。「差別してくる人、ほんとにたくさんいるよ。でも大事なのはその人たちにこびて好かれることではなく、嫌われる勇気を持つことだ。自分がこちら側にいたいと思う人とだけ仲良くすればいい。嫌われたら『この人とは一緒にいるべき人じゃなかったんだな』って分かる」との考えを示した。
https://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01807170832.html

See also http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/ha_chu/status/1018327287320608768

『燃ゆる秘密』

Dalya Alberge “Lost Stanley Kubrick screenplay, Burning Secret, is found 60 years on” https://www.theguardian.com/film/2018/jul/15/stanley-kubrick-lost-screenplay-burning-secret-found


『燃ゆる秘密』と題するスタンリー・キューブリック*1の未発表シナリオが発見された。


Entitled Burning Secret, the script is an adaptation of the 1913 novella by the Viennese writer Stefan Zweig*2. In Kubrick’s adaptation of the story of adultery and passion set in a spa resort, a suave and predatory man befriends a 10-year-old boy, using him to seduce the child’s married mother.

He wrote it in 1956 with the novelist Calder Willingham*3, with whom he went on to collaborate on Paths of Glory the following year.

The screenplay was found by Nathan Abrams*4, professor in film at Bangor University and a leading Kubrick expert, who said: “I couldn’t believe it. It’s so exciting. It was believed to have been lost.”

He added: “Kubrick aficionados know he wanted to do it, [but] no one ever thought it was completed. We now have a copy and this proves that he had done a full screenplay.”


His Burning Secret screenplay bears the stamp of the script department of MGM. It is dated 24 October 1956, when Kubrick was still relatively unknown, having just made his crime heist film, The Killing.

MGM is thought to have cancelled the commissioned project after learning that Kubrick was also working on Paths of Glory, putting him in breach of contract. Another account suggests that MGM told Kubrick’s producing partner James B Harris that it did not see the screenplay’s potential as a movie.

But Abrams said that “the adultery storyline” involving a child as a go-between might have been considered too risque” in the era of Hollywood’s production code, which then governed morality in film-making: “The child acts as an unwitting go-between for his mother and her would-be lover, making for a disturbing story with sexuality and child abuse churning beneath its surface.”

He described Burning Secret as “the inverse of Lolita”, Kubrick’s adaptation of Vladimir Nabokov’s controversial story of love and lechery. “In Burning Secret, the main character befriends the son to get to the mother. In Lolita, he marries the mother to get to the daughter. I think that with the 1956 production code, that would be a tricky one to get by. But he managed with Lolita in 1962 – only just.”

In the Burning Secret screenplay, Kubrick and Willingham wrote of the child: “A young boy of about 10 stands on the veranda, hands clasped behind him in an almost adult manner ... Lonely, bored, he plays with a yo-yo …”

They described the predator as a “very handsome, masculine-looking man of about 30”.

ロリータ (新潮文庫)

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Abrams’s book Stanley Kubrick: New York Jewish Intellectual, was published in March by Rutgers University Press. He said that the Burning Secret screenplay shows that Kubrick took a Viennese Jewish novel and translated it into a contemporary American idiom, just as he was to do with Eyes Wide Shut, which was based on another Viennese novella, Arthur Schnitzler’s 1926 Dream Story.
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原作とシナリオと;

In Zweig’s original, the woman and her son are Jewish and the story is set in Austria. Abrams said: “Kubrick rewrites it and it’s contemporary American with American names.”

The boy is called Eddie rather than Edgar.

A version of Zweig’s novella, based on a different screenplay, was made in 1988 by Kubrick’s former assistant Andrew Birkin*5.

The screenplay is owned by the son of one of Kubrick’s former collaborators. Abrams discovered it while researching his next book, Eyes Wide Shut: Stanley Kubrick and the Making of His Final Film, to be published by Oxford University Press next year.

See also


Devon Ivie “Lost Stanley Kubrick Screenplay Has the Courtesy to Show Itself After 60 Years” http://www.vulture.com/2018/07/lost-stanley-kubrick-screenplay-discovered-after-60-years.html
Andreas Wiseman ““Lost” Stanley Kubrick Screenplay ‘Burning Secret’ Discovered By College Professor” https://www.yahoo.com/entertainment/lost-stanley-kubrick-screenplay-burning-120933551.html

「それらしいアプリ⁇」

『日刊スポーツ』の記事;


尾木直樹氏、ネット詐欺で被害「自信あったのに」
記事提供:日刊スポーツ
2018年7月17日


 尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏(71)*1が、インターネット上で詐欺被害に遭ったことを明かした。

 尾木氏は17日、ブログを更新。「振り込め詐欺なんかに絶対ひかからない自信あったのにーー 先ほど 見事にPCのハッキング詐欺にやられたのです!」(原文まま)と書き出した*2

 尾木氏はワールドカップ勝戦をパソコンで視聴しようとしていたところ、「このパソコンは、ハッキングされました。直ちに以下の電話番号に連絡して下さい!」との警告が表示されたという。連絡をするとセキュリティー対策費用の支払いとしてクレジットカード番号を求められ、それは拒否したものの結局、Amazonギフトカードで2万8000円を支払ったと明かした。

 その後、「疑問に思った家族が電話番号を調べたら【詐欺電話警告】と同じ!! ガクン! がくん!しっかりハッキング詐欺にやられたのです!」と詐欺だったことが判明。「皆さん!! 外国人でたどたどしい日本語の女性が電話に出たら まず詐欺だと思いパソコンをシャトダウンして下さい!! 尾木ママの失敗 絶対くり返さないでくださいね」と注意を呼びかけ、「詐欺 うそついて人をだますのって、嫌ですね! これ犯罪です!!」と憤った。
https://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01807170746.html

どうやれば、「 このパソコンは、ハッキングされました」という表示が出るのか、そのメカニズムが疑問だったのだが、「それらしいアプリ⁇に接続したとたん」とある。「アプリ」じゃなくて「サイト」だろうか。つまり、TV局や大手配信業者のサイトではなくいかがわしいサイトに「接続」してしまった。何故「接続」してしまったのかというと、それが検索で上位に出てくるから?

お嬢様など

Ashley Crossman “A Biography of Erving Goffman” https://www.thoughtco.com/erving-goffman-3026489


最近、アーヴィング・ゴフマンについて調べ物をするために検索して、見つけたショート・バイオグラフィ*1
調べ物の主題とは独立して、ゴフマンの私生活についての記述がちょっと気になった。ゴフマンは1952年にAngelica Choateと結婚し、息子を儲けているが、彼女は後に精神を病み、1964年に自殺している。下って、1981年、ゴフマンは社会言語学者のジリアン・サンコフ*2と再婚し、1982年には娘のアリスが生まれている。しかし、同じ年の後半にゴフマンは急死。生後直ぐに父親を失ったアリスは現在社会学者として活動している*3。さて、社会言語学者と結婚したことと後期のゴフマンにおいて会話が重要なテーマとなっていったことと関係があるのかなと思ったのだが、直接の関係はないようだ。ジリアン・サンコフの研究はミクロにおいては子どもの言語習得、マクロにおいては言語変動である。

「窒息死」

承前*1

NHKの報道;


体内に空気注入事件 死因は肺圧迫による窒息死 茨城 龍ケ崎
2018年7月16日 21時13分


茨城県龍ケ崎市で34歳の男が、空気を放出するエアコンプレッサーを使って同僚の男性の体内に空気を注入して死亡させたとして逮捕された事件で、男性の死因は体内に入った空気で肺が圧迫されたことによる窒息死だとわかりました。

茨城県つくば市の吉田佳志容疑者(34)は今月13日の夕方、自分が勤める龍ケ崎市の会社で同僚の石丸秋夫さん(46)の体内にエアコンプレッサーで肛門から空気を注入する暴行を加え死亡させたとして、傷害致死の疑いが持たれています。

その後の警察の調べで、石丸さんの死因は体内に注入された空気によって内臓が破裂し、体の中にたまった空気が肺を圧迫したことによる窒息死だったことがわかりました。

これまでの調べで吉田容疑者は「悪ふざけでやってしまった」などと供述しているということで、警察は現場で目撃していた別の同僚などから話をきいて当時の詳しいいきさつを捜査しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180716/k10011535681000.html

肛門から空気が注入されて死に至るメカニズムが疑問だったのだが、取り敢えず納得。

生田悦子

NHKの報道;


俳優の生田悦子さん死去
2018年7月17日 17時36分


テレビドラマ「白い巨塔*1やバラエティー番組などで活躍した俳優の生田悦子さんが、15日虚血性心不全のため東京都内の病院で亡くなりました。71歳でした。

生田悦子さんは福岡県の出身で、昭和38年に雑誌の準ミスに入選してモデルデビューし、昭和41年に松竹に入社すると、清そでさっぱりとした雰囲気でテレビドラマや映画で活躍しました。

昭和53年に、民放のドラマ「白い巨塔」で主役の医師、財前五郎の妻の役を演じたほか、昭和56年に始まったバラエティー番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子」で「よせなべトリオ」を結成し、広く知られるようになりました。

平成18年には更年期のうつ症状で闘病していることを公にし、克服したあとは講演活動なども行っていました。

ことし4月にも民放のトーク番組に出演するなど元気な姿を見せていましたが、事務所によりますと、生田さんは15日の午前、自宅で夫が異変に気付いて東京都内の病院に搬送され、虚血性心不全で亡くなったということです。

葬儀は近親者のみで行われ、後日、お別れの会を開くということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180717/k10011536771000.html

今村昌平の『ええじゃないか』にも出ていた。
ええじゃないか [DVD]

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また、『日刊スポーツ』の記事;

萩本欽一ショック、生田悦子さん悼む「粋な女優」
[2018年7月17日16時34分]


 女優生田悦子さんが7月15日に、虚血性心不全のため、都内の病院で亡くなっていたことが17日、分かった。71歳だった。所属事務所がホームページで発表した。

 生田さんをフジテレビ系「欽ドン! 良い子 悪い子 普通の子」に起用したコメディアン萩本欽一(77)が生田さんの早い旅立ちを悼んだ。

  ◇  ◇  ◇

 まだ、女優さんをバラエティーに呼ぶなんていうのは恐ろしい時代に、つい声をかけてしまったのが生田さんでした。あんまり色気のある人だと、僕は照れちゃうので、サッパリした生田さんみたいな方ってリクエストしたら、決まってしまいました。

 本人も「私には無理よ」って言ってたみたいですが、「欽ちゃん、頑張るからね」って言うから、もっと気楽にやってくださいとお願いしました。非常に根性のある方で、スタッフをガッカリさせないために頑張ってくれた。

 最初の時に「はじめまして」ってあいさつしたら「松竹の映画で恋人役やってるじゃない、それを忘れるとは!」ってツッコんで、ニッコリ笑ってくれました。ツッコミが、心地いい人でした。年は下だけど、後輩っていう感覚はありませんでした。松竹の大女優が来てくれた、という感じでした。小気味いい言葉遣いで、話をしていてもいつもたくましかった。

 もう、生田さんの声を聞けないのは残念ですね。番組が終わってから「私は欽ドンが大好き」っていう、すてきな言葉を人伝に聞きました。それに幸せを感じた。最後にきれいなオチ言ってくれた、粋な女優さんでした。また、話を聞きたいと思っていたんですが、こんなに早くなくなるとは…。生田さんには、感謝したいですね。ご冥福をお祈りします。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201807170000659.html

See also
松居直美「もう1度お話ししたかった」生田さん悼む」https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201807170000865.html