紅茶よりも古く

坂田マルハン美穂「コーヒー今昔」『AGORA』(日本航空)30-4、p.11、2020


そうなんだ!


インドを代表する嗜好品といえば、紅茶を思い浮かべる人が多数だろう。しかし、インドは世界七位のコーヒー豆の産地で、昔からコーヒーが愛飲されてきた。インドにおける紅茶の歴史は一九世紀の英国統治時代に始まるが、コーヒーの歴史はさらに古く一七世紀。当時、コーヒー豆は、アラビア半島からの持ち出しが禁止されていたが、ここカルナータカ州*1出身のイスラム教聖人が、メッカ巡礼の帰路、現在のイエメンに滞在した際、「七粒のコーヒー豆」を隠し持って帰国。故郷の地で発芽に成功したのが端緒だという。
ベンガルール*2には、インド商工省のコーヒー委員会があり、コーヒー豆の生産や輸出を管理している。収穫されるのは主に二種類。高地で栽培される繊細なアラビカ種は、はマイルドで香り豊か。一方、タフで栽培しやすいロブスタ種は、方向が強めで、ブレンドに使用されることが多い。
印度の順位は、依拠するデータの違いからか、(上掲のように)7位とする場合と8位とする場合があるようだ;


珈琲特急便編集部「コーヒー豆の生産量トップ10!産地ごとの種類と特徴を解説」https://beans-express.com/article/detail.php?article_id=10014
松浜珈琲焙煎所「世界のコーヒー豆生産量ランキング」https://www.ashiya-coffee.com/2019/08/12/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E8%B1%86%E7%94%9F%E7%94%A3%E9%87%8F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0/


今回も吃驚だけれど、以前にヴェトナムが伯剌西爾に次ぐ世界第2位の珈琲生産国だと知ったときも、かなり吃驚した。