「余命」を越えて

毎日新聞』の記事;


大林宣彦監督
昨年「余命3カ月」宣告も元気な姿 30分にわたり平和と映画への思い語る

2017年6月11日

 映画「転校生」や「時をかける少女」などで知られる大林宣彦監督が11日、東京都内で行われた国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017(SSFF & ASIA 2017)」のアワードセレモニー(授賞式)に出席。昨年8月に肺がんが判明し、進行具合はステージ4で「余命3カ月」と宣告を受けていた大林監督だが、壇上で「本当はここにはいなかったのですが、まだ生きております」と元気な姿を見せ、故・黒澤明監督から託されたという「未来の映画人への遺言」を交えて、平和と映画への思いを約30分にわたって訴えた。

 大林監督は、黒澤監督から「映画には、世界を必ず戦争から救う、平和に導く、そういう美しさと力がある」と教えられたことや「世界中を平和にするには、少なくともあと400年映画を作り続ける必要がある」と“次”を任されていたことを明かすと、会場に集まった後進の監督たちに向け、「どうか皆さん、これからも映画の力を信じて、未来に向けていつか、黒澤明の400年目の映画を私たちが作るんだって、“オレたち”の続きをやってよね」と呼びかけた。

 「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」は、アジア最大級の国際短編映画祭。19回目となる今年は世界140以上の国と地域から集まった約9000作品の中から、厳選された約250作品を東京・横浜の計6会場で25日まで上映する。

 授賞式はMCを福島リラさんと堀潤さんが担当し、オフィシャルコンペティション審査員の大林宣彦監督、小倉智昭さん、ベン・トンプソンさん、マリエさん、三上博史さん、CGアニメーション部門審査員の杉山知之さん、松下由樹さん、三橋忠央さんも出席。小池百合子東京都知事が「シネマチックTOKYO部門」のプレゼンターとして登場した。米アカデミー賞短編部門のノミネート選考対象作品となるグランプリには、ミミルイン監督の「シュガー&スパイス」(ミャンマー)が輝いた。
https://mainichi.jp/articles/20170611/dyo/00m/200/022000c

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さらに凄いと思ったのは、大林宣彦監督*1が「余命」のランプが点滅している中、抗癌剤治療をしながら、新作を1本撮っていること。
5月の『デイリースポーツ』の記事;

2017.5.12
大林宣彦監督「奇跡」の回復 昨年8月「あと6カ月」も…抗がん剤治療奏功


 「転校生」(1982年)、「時をかける少女」(83年)などのヒットで知られる映画監督の大林宣彦氏(79)が、肺がんで一時は余命宣告を受けながら、病状が劇的に好転、「余命は未定」となったことが11日、分かった。大林監督は4月末に行われた、新作「花筐(はなかたみ)」(12月公開)の試写会でがんを告白していた。妻でプロデューサーの恭子氏はデイリースポーツの取材に「余命は未定となり、とても元気です」と回復ぶりを明かした。

 大林監督が自身のがんを告白したのは4月末。「0号試写」と呼ばれるスタッフ向けの試写会で、2016年8月のクランクイン直前に肺がんが判明したことを明かした。がんはステージ4まで進行しており、医師からは「余命6カ月」と宣告されたことも語った。

 「花筐」の撮影は16年8月25日から10月10日まで、佐賀県唐津市で行われた。

 関係者によれば、撮影は、抗がん剤治療と並行して行われたが、抗がん剤がめざましい効果を上げ、監督は順調に撮影をこなしたという。その後、編集作業などを経て、4月末に0号試写を開催。監督はそこで自分の病を公表したが、その時も深刻な様子ではなかったという。

 現在も、がんは寛解したわけではなく、治療は続いているというが、恭子氏は「医学の進歩のおかげで、お薬が効き、奇跡が起きました」と大林監督の体調が劇的に回復していることを報告。抗がん剤とともに、別の新たな治療も始めたという。

 「花筐」は作家・檀一雄さんの同名小説が原作。大林監督が約40年前に商業映画デビュー用に脚本を書き上げていた思い入れのある作品で、窪塚俊介(35)、満島真之介(27)、門脇麦(24)、常盤貴子(45)らが出演。監督は現在、同作の公開に向けて準備を進めており、6月に唐津で行う関係者向けの試写会にも出席予定。恭子氏は「余命は未定となり、とても元気です」と、監督が精力的に作品と向き合っていることを明かしていた。
https://www.daily.co.jp/gossip/2017/05/12/0010179259.shtml

癌による「余命宣告」後の活躍ということでは、画家の今井俊満*2を思い出してしまう。