「スマホ育児」調査

子どもたちのインターネット利用について考える研究会「「スマホ育児」の実態と課題を把握するため、未就学児の生活習慣とインターネット利用に関する保護者意識調査」を実施」http://www.child-safenet.jp/activity/2657/


「未就学児の保護者を対象に実施した、「未就学児の生活習慣とインターネット利用に関する保護者意識調査」の結果の概要」。


本調査では、1歳児の41.8%、3歳児の60.3%、6歳児の74.2%が、スマホなどの情報通信機器を利用することがあるという結果になりました。2015年発表(2015年3月調査)の全国調査※*1の結果と比較してみると、本調査の方が、0歳児で10ポイント、1〜6歳児では20ポイント以上も高く、1年半ほどの短い期間で、利用の低年齢化がさらに進んでいました。利用内容は写真や動画、ゲームに関するものが多く、その頻度も「毎日必ず」(19.9%)や「ほぼ毎日」(30.7%)など、スマホなどの情報通信機器が未就学児の日常生活に深く浸透していることが分かります。

子どものお手本となるように、自身の機器の使い方を気にしている保護者は、「とても気にしている」(21.0%)「まあ気にしている」(53.2%)を合わせ74.2%でした。また、子どもに必要な睡眠時間に年齢ごとの目安が示されていることを「知っていた」とする保護者が60.3%、コンテンツとの接し方として望ましいとされる「子どもと一緒に番組を視聴し、その内容について話し合うことは発達に好影響を与える」についての正答が62.8%など、こうした基本的な知識を大まかには理解できている保護者の割合は6割に達することが分かりました。

子どもの利用については、ほとんどの保護者から何らかの懸念点が挙がり、「気にしていることは特にない」とする保護者は6.1%に過ぎませんでした。その一方で、保護者が今後学習したい事柄としては、子どもの心身発達や健康などへの影響や使わせ方、早期に使わせるメリットまで幅広い回答が挙がりました。今後の学習については「特に知りたいことはない」とする保護者は12.9%にとどまりました。睡眠のあり方や、コンテンツとの付き合い方については、具体的な行動指針になると誤りやあやふやな回答も見られることから、必要な知識・理解がまだ不十分な保護者が少なくないことが伺われます。

*1:総務省情報通信政策研究所『2015年 未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査報告書 概要版』