Saloua Raouda Choucair

Charles Darwent “Saloua Raouda Choucair obituary” https://www.theguardian.com/artanddesign/2017/feb/06/saloua-raouda-choucair-obituary


先日レバノンの画家Saloua Raouda Choucairが100歳で亡くなった。彼女は2013年に倫敦のテイト・モダンで回顧展*1を開くまでレバノン以外では殆ど知られていなかった。抽象画を主とする彼女の画風はアラブ的な伝統にインスパイアされたものであるとともに、グローバルな美術史とシンクロしたものでもある。巴里に学んだ彼女はフェルナン・レジェ*2の弟子でもあった。まあアラブというかイスラームの伝統と抽象藝術との親和性が高いというのは、イラク人のザハ・ハディド*3についてもいえるだろう。
彼女はドゥルーズ*4の家庭に生まれたのだが、上の記事からはレバノンにおけるドゥルーズ派コミュニティのボスWalid Junblatt氏へのインタヴューにリンクが張られているのだった;


Ian Black “Druze defiance” https://www.theguardian.com/world/2008/feb/21/lebanon


さて、

Daniel Kreps “David Axelrod, Influential Producer and Composer, Dead at 83” http://www.rollingstone.com/music/news/david-axelrod-influential-producer-and-composer-dead-at-83-w465119
Ashley Iasimone “David Axelrod, Influential Musician and Producer, Dies: Report” http://www.billboard.com/articles/news/7678074/david-axelrod-dead-musician-producer
Guardian music “David Axelrod, composer and producer, dies aged 83” https://www.theguardian.com/music/2017/feb/06/david-axelrod-composer-and-producer-dies-aged-83


デヴィッド・アクセルロッド*5はジャズとファンクとロックの狭間の領域で仕事をしてきたが、1990年代以降はサンプリングされることによってヒップホップに大きな影響を及ぼすことになったという経歴を持っている。彼の音楽には殆ど親しんではいないのだが、彼はウィリアム・ブレイク*6のファンということで大江健三郎と同時代的な繋がりがあったのだった。ブレイクに嵌ったのは彼の方が(年齢の分)早かった。