「量産」されるお嘆きたち

承前*1

ツジコエリコ「「ミス慶應」中止で、美女6人の涙のコメントが香ばしい」http://joshi-spa.jp/598724


慶應義塾大学「広告学研究会」の「不祥事」による「ミス慶應コンテスト」中止を巡って。なお、この時点ではレイプ事件は発覚していない。
「公式サイト上*2に掲載されているファイナリスト6名の中止を受けてのコメントに注目が集まっています」。「ファイナリストの中でも若い二人は悲しみや怒りを正直に言葉に表しています」。


しかし、さすがはミスコン出場者。悲しみと怒りはほどほどに、「挑戦する自分になれた」「私の素敵な財産です」など自分の成長を思い、「たくさんの温かいメッセージや応援、ありがとうございました」と感謝して締める、という黄金比率を全員がきっちり守っています。

 それについて、雑食系恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんは次のようにコメント。

「ミス慶應コンテストといえば“女子アナの登竜門”と言われているけど、女からみると“量産型女子の最高峰を決めるイベント”以外の何物でもありません。そして外見だけでなく、今回のコメントも、6人全員がきれいに同じ流れと内容ですよね。『悔しさのメッセージ』もまた量産型なんですね」

「量産型女子」とは、髪型やファッションやメイクが似すぎて見分けがつかない女性たちのこと。特に2000年代以降の女子大生を中心に見られる現象です。

 たしかに、ミスコン出場者たちは皆そろって、清楚なほぼ黒髪のロングの斜め前髪に、色味を抑えた化粧とパステルカラーのワンピース、という出で立ち。そこにきてコメントまで見分けがつかないとなると、「ちょっと飲み屋でぶっちゃけ話そうや」と言いたくなってきます(あ、何人かは未成年飲酒になっちゃうからダメですね)。

 ただ結局、その女子アナルックのような出で立ちと優等生的なコメントが、ミスコン審査で求められているのもまた事実。野心をもってミスコンに出場する女性たちは、個性なんか出したら負けなのかもしれません。

「量産型女子」という言葉は知らなかった。勉強になる。これは「ミスコン」に絡んで仄めかした「欺瞞」とも関係していると思った*3
さて、慶應義塾の住民たちは「ミス慶應コンテスト」に対してけっこう涼しい態度を保っているようだ;

さて、慶應義塾大学の学長によって解散を命じられた慶應義塾広告研究会。来年以降の大会の開催は未定となっていますが、10月6日に臨時の運営委員会が有志の学生たちによって立ち上げられたようです*4。ただ、ミス慶應を開催してほしいか? と臨時委員会のTwitterアカウント上で実施したアンケートでは*5、「して欲しい 35%」「しなくていい 65%」と、ちょっと切ない結果になっています(10月8日時点)。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161004/1475604062

*2:http://misskeio.link/にアクセスしても、「※指定されたページ(URL)へのアクセスは禁止されています。」と表示される。

*3:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161019/1476847878

*4:http://misskeio-contest.com/ コンテンツが消されている!

*5:https://twitter.com/misskeio_2016/status/783865983865806849