所謂自虐史観?

『朝日』の記事;


自民県議「沖縄先住民、ボロボロで顔真っ黒」 発言謝罪

山岸一生

2014年10月10日23時45分

 沖縄県議会で、かつての琉球王国時代の沖縄の人々について自民党県議が「ボロボロで顔真っ黒」と発言し、問題となっている。県議は10日に謝罪したが、野党側は「県民への冒瀆(ぼうとく)だ」と批判している。

 自民党県連幹事長も務める照屋守之県議(58)は2日、県議会の一般質問で「琉球人」の差別問題を取り上げた。その際、地元選出の参院議員、糸数慶子沖縄社会大衆党委員長(67)が9月、国連で伝統衣装を着て発言したことを指し、「何か沖縄先住民と言ったらボロボロのようなイメージで、顔を真っ黒にして行くならいいが、(糸数氏は)琉球王朝の格好をして」などと発言した。

 野党側は琉球の伝統や歴史をけなす発言とみなして批判。照屋氏は10日の本会議で「不適切で、おわびし削除する」と釈明した。取材に対し、「私は日本人であり、琉球人という意識はないことを確認したかったが、表現は不適切だった」と話した。

 沖縄では、琉球を巡る歴史観や日本本土との距離感が政治的対立軸になることがある。11月の県知事選の立候補予定者の間でも、仲井真弘多知事(75)が日本政府との協調を重んじるのに対し、翁長雄志・前那覇市長(64)は琉球の歴史を踏まえ「自己決定権」を唱える。(山岸一生)
http://www.asahi.com/articles/ASGBB4J5MGBBTPOB001.html

照屋守之発言の長い引用がないので、かなりわかりにくいのだが、つまり所謂自虐史観沖縄ヴァージョンということ? 或いは、「琉球王朝」という封建権力を賛美するのはけしからんという左翼的言説なのか。
さて、同じ朝日で新垣隆*1についての記事を読んだ;


戸田拓「「今の私は道化師」 作曲家・新垣隆さんの多忙な日々」http://www.asahi.com/articles/ASGB755Q9GB7UEHF00K.html


こちらの方はお茶目な〈自虐〉。
ところで、「一人暮らし学生、「野菜食べない」が4割 面倒、高い…」という『朝日』の記事;


一人暮らし学生、「野菜食べない」が4割 面倒、高い…

朝日新聞デジタル 10月11日(土)19時3分配信


 一人暮らしの4割は野菜を食べず、男子学生の半数近くは食事はとりあえず空腹が満たされればいい――。農林水産省関東農政局が大学生などの食生活を調べたところ、健康な食生活とはほど遠い実態が明らかになった。主に食育に関する科目を受ける学生が対象の調査だけに、担当者は「食への意識が高い層でもこの状況。食生活の乱れは深刻だ」と苦い顔だ。

 同局が1〜5月、関東甲信の10都県にある大学や短大32校に調査を依頼し、学生3253人から回答を得た。うち7割は栄養や保育、農業などの学部生。

 調査で平日の食事を聞いたところ、「野菜を十分に食べている」と答えた学生は52%。「野菜ジュースやサプリメントで代替している」も10%近くあった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141011-00000038-asahi-soci

最初、「脱草食男子」というタイトルをつけて、この記事を採り上げようと思ったのだ*2。「食事はとりあえず空腹が満たされればいい」ということで連想したのは、かつての貧しき日本農村の食事。1930年代の話だが、「農家の食生活は、タンパク質は極端に足りず、忙しさもあって、飯を多量に(一日に五−六合)食べてすませてい」た(雑賀恵子『快楽の効用』*3、p.156)。日本の大学生というと「ボロボロのようなイメージで」という失言をする政治家は出てくるのだろうか。
快楽の効用 嗜好品をめぐるあれこれ (ちくま新書)

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