Attack to Sakagami(BuzzFeed)

承前*1

籏智広太*2坂上忍さんのWikipediaが「在日」と書き換え 自民議員を批判し拡散」https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/shinobu-sakagami-wiki


坂上忍がTV番組で和田政宗のトンデモ質問*3を批判したことを契機に熱湯浴どもの攻撃にさらされた事件。『BuzzFeed』の記事。外部情報へのリンクが一切ない『リテラ』の記事*4よりも資料的な価値はあるといえるだろう。なお、熱湯浴どもによって捏造された「情報」の拡散はこの籏智さんの記事が配信された3月26日の時点でも「広がり続けている」。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180325/1521982167

*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170224/1487910099 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170226/1488077743 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170228/1488291005 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170303/1488508478 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170305/1488726602 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170306/1488817967 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170308/1488946981 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170309/1489024533 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170310/1489109908 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170406/1491451136 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170518/1495124746 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170602/1496371973 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170808/1502206282 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170828/1503891141 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170901/1504234324 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170915/1505482432 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171016/1508130214 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171029/1509242444 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171030/1509328817 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180216/1518745088 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180218/1518914252 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180312/1520820898 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180313/1520911677 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180314/1521040212 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180320/1521545409 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180322/1521735826 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180324/1521817988

*3:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180320/1521545409

*4:リテラ編集部「和田政宗を「なんなのコイツ」と批判した坂上忍に、和田信者のネトウヨたちが「在日」と差別攻撃! Wikipediaも改ざん」http://lite-ra.com/2018/03/post-3902.html

忘れ物

NHKの報道;


資源ゴミ選別施設から人の腕 何者かが遺棄か 札幌
3月24日 12時13分


23日夜、札幌市の資源ゴミの選別施設で人の腕が見つかり、警察は何者かが遺棄した疑いがあると見て、施設内の捜索を行っています。

人の腕が見つかったのは札幌市東区にある中沼資源選別センターで、23日午後6時半ごろ警察に通報がありました。警察によりますと、見つかったのは左腕で、子どものものではないと見られていますが、性別や死後どのぐらい経過しているかはわからないということです。

札幌市内で回収したビンや缶などのごみを、ベルトコンベヤーの上で選別する作業をしていたところ見つかったということです。

警察は何者かが遺棄した疑いがあると見て、センター内を捜索するとともに、遺体を詳しく調べて性別や年代の特定を進めるなど身元の確認を急ぐことにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180324/k10011377381000.html


「腕とわからず捨てたかも」 ごみ選別施設に人の腕 警察に申告
3月24日 20時29分


札幌市の資源ごみの選別施設で23日に見つかった人の腕について、市の郊外に住む人から「腕とわからず自分がごみの集積所に捨てたものかもしれない」と申告があり、警察は確認を進めるなど詳しく調べています。

23日、札幌市東区の中沼資源選別センターで、市内で回収された瓶や缶などのごみの選別作業中に人の左腕が見つかりました。子どものものではないと見られていますが、性別や死後どのぐらい経過しているかはわかっていません。

警察によりますと、24日午前中に、ニュースを見たという札幌市郊外に住む人から「路上に落ちていたのが腕とわからず、自分が新聞紙に包んでごみの集積所に捨てたものかもしれない」と申告があったということです。

申告内容を確認した結果、近くで似たような目撃証言をする人が複数いることがわかったほか、腕の傷は人為的に切断された痕でない可能性の高いこともわかったということです。

警察は、遺体の身元の確認を進めるなど引き続き詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180324/k10011377761000.html

そのうち、散歩の最中に腕をなくしたようです、家に帰ったら、片腕がなかったので吃驚しましたという人が現れるんじゃないか。
でも、「腕」だけでは「性別」はわからないだろう。
12年前の事件;

テレビ東京に人骨?入り小包=放送時間変更への抗議文も−警視庁


 テレビ東京(東京都港区虎ノ門)に、人骨のようなものと、番組の放送時間変更に対する抗議文が入った小包が送り付けられていたことが10日、分かった。警視庁愛宕署は悪質ないたずらとみて調べている。

 抗議文は、先月26日夜に放送された「世界卓球2006」の放送時間の変更で、その後に放送されたアニメ番組の録画ができなかったという内容だった。 

時事通信) - 5月10日22時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000202-jij-soci *1

この事件の結末はどうなったのか。  

「目的」はある

「「徘徊」使うの、もうやめる。認知症の人の声を尊重、自治体で見直しの動き」https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/24/haikai_a_23394546/


これは『朝日新聞』の記事。


朝日新聞は今後の記事で、認知症の人の行動を表す際に「徘徊(はいかい)」の言葉を原則として使わず、「外出中に道に迷う」などと表現することにします。今後も認知症の人の思いや人権について、本人の思いを受け止め、様々な側面から読者のみなさんとともに考えていきたいと思います。

認知症の人が一人で外出したり、道に迷ったりすることを「徘徊(はいかい)」と呼んできた。だが認知症の本人からその呼び方をやめてほしいという声があがり、自治体などで「徘徊」を使わない動きが広がっている。

 「目的もなく、うろうろと歩きまわること」(大辞林)、「どこともなく歩きまわること」(広辞苑)。辞書に載る「徘徊」の一般的な説明だ。

 東京都町田市で活動する「認知症とともに歩む人・本人会議」メンバーで認知症の初期と診断されている生川(いくかわ)幹雄さん(68)は「徘徊と呼ばれるのは受け入れられない」と話す。散歩中に自分がどこにいるのか分からなくなった経験があるが、「私は散歩という目的があって出かけた。道がわからず怖かったが、家に帰らなければと意識していた。徘徊ではないと思う」。

つまり「目的」はあるので、「徘徊」は間違いということになる。
この記事の本文は無署名だが、清川卓史編集委員の署名の「解説」が付されている。それに曰く、

認知症をめぐる言葉は歴史とともに変化してきた。「徘徊(はいかい)」については医療・介護の現場からも「時代にあわない」と問題提起がなされている。

 認知症の人が道に迷うのは、場所や時間感覚がわかりにくくなる「見当識障害」が原因とされる。長く第一線で認知症診療にあたってきた精神科医の松本一生さんは「経験上、(道に迷う)認知症の人の7割ほどは、何かしら理由があって歩き、必死になって道を探している」と話し、新たな言葉に言い換えていくべきだと指摘する。

「痴呆症」が「認知症」に代わったのは2004年だったか。
他人の言葉の引用も含めて、「認知症」との関連で「徘徊」というのはそれなりに使っているのだった*1。まあ、「徘徊」というのはあまり使わない方がいいのだろうと思った。当事者が「傷つく」とかそういうことじゃなくて、端的に間違っているから。でも、別に「目的もなく、うろうろと歩きまわる」ことも悪くないと思う。歩行に理由は要らない。
ところで、映画における「徘徊」でいちばん記憶に残っているのは、侯孝賢の『童年往時』。主人公の祖母の「徘徊」。しかし、(地理的・政治的に)到達不可能であったとはいえ、目的地はあったので、「徘徊」ではないということになる。
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「難民」に準じて

橋本直子「日本から「難民」が出る時代に?  伊藤詩織さんと辛淑玉さんのケースに見る日本における迫害と人権侵害」https://www.huffingtonpost.jp/naoko-hashimoto/refugee-japan-problem_a_23391983/


厳密な意味では「難民」ではないけれど「難民」に準じた存在として海外に移住した日本生まれの2人の女性。


毎日新聞の記事によれば、伊藤詩織さん*1は性被害を告発した後、インターネット上などで激しい中傷や脅迫を受けた結果、自宅に戻れなくなり、人権団体の助けで昨年秋頃ロンドンに移住されたそうです*2

私は伊藤詩織さん個人の「移住」の経緯について詳細は知りませんが、一般論から言えばこのようなケースの場合、イギリス政府によって「人道保護(Humanitarian Protection)」の枠で受け入れられた可能性があります。 

イギリスにおける人道保護制度とは、難民条約上に言う「難民の定義」には当てはまらないけれども、母国に帰ると「深刻な危害に遭う現実的なおそれ」(real risk of serious harm)がある人に与えられる滞在許可です。許可が与えられるのには様々な根拠がありますが、「非人道的な又は品位を傷つける取り扱い」を受けるおそれも、一つの根拠とされています。

例えば、レイプ被害に遭ったのに、その加害者が有力政治家と繋がっているために不起訴処分となり、更に性被害を公表したために一般人から激しい中傷や脅迫を受け、自宅に戻れなくなった等の場合、明らかに「非人道的な又は品位を傷つける取り扱い」にあてはまります。

また、独逸移住の辛淑玉さん*3。辛さんの事情については全然知らないのだけれど、ここで橋本さんがリンクしている記事は、それ自体が「人権侵害」の証拠として通用するんじゃないかという代物ではある*4

これは難民条約上の「難民」の定義に照らし合わせると、「人種」(コリアン)、「国籍」(韓国籍)、「特定の社会的集団」(女性の在日コリアン)、「政治的意見」(沖縄基地問題)に基づく迫害のおそれがあると、重層的に「難民」の定義にあてはまる可能性があります。

ただし辛淑玉さんの場合は日本国籍ではなく韓国籍をお持ちのようなので、そのような方が国際法上で「難民」と認められるためには、国籍国(この場合は韓国)でも保護が期待できないことを立証しなくてはなりません。

しかし、日本生まれ日本育ちで日本に永住しておいでの辛淑玉さんに突然韓国に行け、というのはさすがに非人道的なので、「難民」としての庇護(亡命)ではなく(人道的)「入国許可」という形でドイツが受け入れたと推察することができます。

辛淑玉さんの移住の経緯について私自身が詳細を承知している訳ではありませんし、全く別(例えば「一時滞在許可」などの)在留資格が与えられたのかもしれませんが、日本で辛淑玉さんが受けたような人権侵害や迫害のおそれのためにドイツが人道的保護を与える、というのは少なくとも一般論としては考え得るシナリオです。