ひとりだけ

承前*1

みわよしこ*2「東大生5人による強制わいせつ事件報道をめぐる「不思議」 − あれもこれも「東大」だから?」http://bylines.news.yahoo.co.jp/miwayoshiko/20160601-00058329/


曰く、


2016年5月、東大の男子学生5人が女子学生1名に対して強制わいせつを行った事件が報道され、続報も多数あります。
この事件の報道に接するたび、「不思議だなあ」という疑問が沸きます。
事件の内容は
「20代の男性5人が20代女性が1人で住む部屋に押しかけて部屋飲みを行い、集団で女性を暴行(性的暴行を含む)した」
というもので、特に珍しい犯罪ではありません。
しかし報道されるのは、暴行の詳細な内容と、男性5名のプロフィールばかり。
しかも男性のうち実名報道されているのは「主犯格」とされる1名だけ。実名報道されていない4人は、未成年でもなんでもありません。
疑問だらけの報道です。
私も何故1人だけ「実名」を晒されているのかということに強い疑問を持った。まあ「匿名」とはいっても、某極右政治家の親戚を含め、各人のプロフィル(whatに関する情報)はけっこう詳しく報じられているので、それぞれのアイデンティティ(実名や顔)の特定はネット社会のヴォランティアたちの人肉捜査によって既に行われているのだろう(検索して確かめるということはしていないけど)。
また、

この事件での「東大」には、とりたてて意味はありません。
入試を突破する学力の形成は、人間としての成熟や成長と無関係ではないものの、学力そのものは人間性と直接の関係を持っていません。
偏差値がインモラルや犯罪を抑制するのなら便利ですが、残念ながら、そんなことはありません。
まったくその通りなのだけど、もし5人が「東大」じゃなくて、極端な話、名も知れぬ所謂Fランク大学の学生だったら、この事件が成立したかどうかという問題はあるのではないか。つまり、「誕生日研究会」のオンライン・ナンパに引っかかったのかどうかということ。

Muhammad Ali(Memo)

承前*1

4日に亡くなったモハメド・アリを巡って。


Jessica Elgot “Louisville to pay tribute to Muhammad Ali in street procession” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/05/louisville-pay-tribute-muhammad-ali-in-burial-street-procession


アリは生まれ故郷のケンタッキー州ルイズヴィルに葬られることになる。また、ビル・クリントンが弔辞を読むことになるようだ。


「アリ・ザ・グレイテスト」http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20160604
「ムハマド(モハメド)・アリ死去」http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160605/1465093389
Kevin Mitchell “Muhammad Ali: fighter, joker, magician, religious disciple, preacher” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/04/muhammad-ali-sp-fighter-joker-magician
Andrew Anthony “A special relationship: how the British took Ali to their hearts” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/04/how-the-british-took-muhammad-ali-to-their-hearts
Mark Townsend “Beckham, the Beatles and Bruno: how we all fell in love with the great champ” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/04/beckham-the-beatles-and-bruno-how-we-all-fell-in-love-with-the-great-champ
Kevin Mitchell “From the Vietnam war to Islam – the key chapters in Ali’s life” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/04/muhammad-ali-key-chapters
Jamie Doward “Why Parkinson’s was Ali’s greatest battle” https://www.theguardian.com/sport/2016/jun/04/muhammad-ali-parkinsons-greatest-battle


ところで、アリのライヴァルだったジョー・フレージャー*2は2011年11月に享年67歳で亡くなっていたのだった*3。もう一人のライヴァル、ジョージ・フォアマン*4はご存命。冒頭に挙げたJessica Elgotの記事もフォアマンのコメントに言及している*5

バッファーの有無

承前*1

徳重辰典「関係者、ファンは語る「冨田真由さんはアイドルでなくシンガーソングライター」」https://www.buzzfeed.com/tatsunoritokushige/tomitamayu


岩埼友宏に襲撃された冨田真由さんは「アイドル」と報道されたけれど、「アイドル」じゃなくて「シンガーソングライター」だろうという議論が事件当初よりあった。まあ、「アイドル」と「シンガーソングライター」が二律背反というか両立不可能だというわけではないと思うけれど。それを突き詰めるには「アイドル」の定義についての議論に踏み込む必要がどうしてもある。
さて、上の記事には、吉田豪氏の発言が引用されている;


以前、「女性シンガーソングライターのヲタはヤバい」って噂は聞いたことあったんですけど、その理由が「本人作の歌詞を自分のことだと思い込みやすいから」と聞いて、アイドルの場合は作詞家(つんく♂秋元康ほか)がそういう妄想を抱きがちな人の壁になっててくれてる面もあるんだなと思いました。

吉田光雄 (@WORLDJAPAN)

2つのレヴェルのことが詰め込まれている。歌にせよ小説にせよ、公共的に発信され・流通する、つまりpublishされる表現物の宛て先は不特定多数(極限的には全人類)なのに、それを私信であると受け取ってしまう人がいること。「シンガーソングライター」とは作家(作曲家、作詞家)とパフォーマー(歌い手)の一致ということであり、そのような私信妄想を誘発しやすい。なるほどとは思うのだが、それはかなるレアなケースだとは思う。

既に棄教したのか

田中康夫、おおさか維新の会公認で参院選東京選挙区出馬へ」http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160604/1465010337



田中康夫*1橋下徹率いる「おおさか維新の会」から参議院選挙に出馬するという話。田中康夫に関しては、徐々に俺の関心の中心から退いていったという感じ。今回のニュースを知っての俺の心境を喩えれば、昔何枚かCDを買ったことがあるアイドルが結婚したという報道を読んで、こんな奴と一緒になるとは零落れたものだね、と喉元に上がってきた昔の甘酸っぱい感傷を慌てて飲み込むという感じだろうか。ところで、「小沢信者」の方は棄教したということでよろしいのだろうか。小沢一郎が「おおさか維新の会」のことを〈幕府を助ける新撰組〉と批判したと風の噂に聞いた。

「通知」

承前*1

朝日新聞』の記事;


大和君置き去りで児相へ通告 心理的虐待の疑いで道警

2016年6月5日17時52分


 北海道北斗市の小学2年、田野岡大和(やまと)君(7)が「しつけのため」として北海道七飯(ななえ)町の山中に置き去りにされ、6日ぶりに保護されたことをめぐり、道警函館中央署は5日、心理的虐待の疑いがあるとして、3日に北海道函館児童相談所函館市)へ書面で通告したことを明らかにした。
http://www.asahi.com/articles/ASJ655RXFJ65IIPE01M.html

取り敢えずメモ。

2014年のことだった

某所で教えられたのだが。

相宮由一「名古屋のコメダを結ぶと六芒星になるというネタにマジレスが続出」http://irorio.jp/aimiyayuichi/20140512/134251/


曰く、


名古屋圏を中心に全国展開する喫茶店チェーンのコメダ珈琲店。そのコメダ珈琲店の名古屋の店舗を線で結ぶと六芒星になるというツイートがネットで話題になっています。

なんか古都の寺や神社を線でつなぐと六芒星ができるみたいなやつがうらやましいので名古 屋で試したら衝撃の事実が発覚した。 pic.twitter.com/3ZIsAleGWv*1

― こがくん@仮面凸 (@Computerozi) 2014, 5月 12*2

そして、「このネタツイートに対して、名古屋のコメダ珈琲の店舗は膨大にあるため、六芒星どころか何でも作れるというマジレスが殺到しました」。
そうなんだ! と感心したのだが、よく見たら一昨年のネタ。情弱にも程があるぜということなのだけど、2014年には「六芒星*3を巡って、英国を中心にちょっとした騒動が起こっていたのだった;


Elena Cresci “Zara removes striped pyjamas with yellow star following online outrage” http://www.theguardian.com/uk-news/2014/aug/27/zara-removes-striped-pyjamas-with-yellow-star-following-online-outrage *4


それから陰謀理論な言説(閲覧注意[笑]);


RAPT「関西に描かれた巨大な「六芒星」と「逆五芒星」の意味。または「かごめかごめ」の意味。」http://rapt-neo.com/?p=17315

13泊!

毎日新聞』の記事;


<セクハラ>女子学生と13泊の准教授を停職処分 弘前

毎日新聞 6月3日(金)10時12分配信


 弘前大(青森県弘前市佐藤敬学長)は2日、人文社会科学部の50代の男性准教授が2014年、ゼミの女子学生3人にセクハラ行為などをしたとして、停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は1日付。准教授は十数年前にも学生へのセクハラで学部長から口頭で注意を受けていた。

 弘大によると、准教授は14年3月、ゼミ生1人とアジア地域に調査旅行した際、宗教施設やホテルの同じ部屋で13泊した。同年9月には研修旅行でアジアへ同行した学生1人に同室を提案し、断られた。さらに、ゼミでの「差別的待遇」を訴えた学生1人に対し、14年度後期のゼミを時間割通りに開講しなかったという。

 学内の懲戒等審査委員会委員長の吉沢篤理事によると、13泊した学生は「出発前から同室と決まっていた。いやだったが、先生が不機嫌になると思い、仕方ないと自分に言い聞かせた」と証言。これに対し准教授は「宗教施設に宿泊部屋は一つだけだった。ホテルは同室の方が安く安全」と説明したという。吉沢委員長は2日の会見で「事前に同室と分かっていたら学生を同行させるべきでない。常識外」と話した。

 准教授は15年3月、教育活動を停止させられている。弘大では10年に男性准教授がセクハラで停職12カ月となるなど、1998年から4件のハラスメント処分があるという。【松山彦蔵】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160603-00000014-mai-soci

何故か全国紙(『毎日』)の記事の方がよりローカルな新聞(『河北新報』や『デーリー東北』)*1よりも詳しかった。それはともかくとして、海外での「研修旅行」という舞台設定ということで、昨年2月に発覚した千葉大教育学部のセクハラ事件を思い出した*2千葉大の場合、刑法上の犯罪に該当するだろうという被害が出ていたが、今回はそこまでの被害はなかったようだ(少なくとも、記事を読む限りでは)。
ところで、記者さんも匿名性を確保するために、かなり無理な努力をしているのね。例えば、「ゼミ生1人とアジア地域に調査旅行した際」とか「研修旅行でアジアへ同行した学生」とか、日本も「アジア」なんですけど。何だか、新宿から渋谷へ行くのを東京へ行くという感じだ。勝手に〈脱亜入欧〉するなよ! と突っ込みたくなった人も少なくないんじゃないか。実は、この「准教授」さんの名前も、「調査旅行」或いは「研修旅行」の目的国も、泊まった「宗教施設」の名前も大体見当がついちゃっているのだけど、ここでソースを明かしていいのか悪いのか。
さて、2016年になって新聞沙汰になった、日本の大学における「セクハラ」事件については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160221/1456078382 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160320/1458434619 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160329/1459261358 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160330/1459350685を参照されたい。