中央大学に立命館大学

5月には関西学院大学立命館大学に対する「爆破予告」騒ぎがあったのだった*1

NHKの報道;


中央大学 爆破予告で授業休講 警視庁が捜査

7月21日 5時57分


20日夜、東京の中央大学のホームページに大学を爆破するという内容の書き込みが見つかり、大学では21日、都内の2つのキャンパスの授業を休講にして立ち入りを禁止するなどの対応を取りました。警視庁が威力業務妨害の疑いもあるとみて捜査しています。

警視庁によりますと20日午後10時ごろ中央大学から、ホームページに大学を爆破するという内容の書き込みが見つかったと通報がありました。
書き込みには21日10時30分に爆破するなどと記されていて、中央大学では、学生や教職員などの安全を確保するため、東京・八王子市の多摩キャンパスと文京区の後楽園キャンパスについて21日午後2時すぎまで授業を休講にして立ち入りを禁止するなどの対応を取りました。
通報を受けた警視庁が2つのキャンパスを調べたところ、これまでに不審物は見つかっていないということです。
警視庁は引き続き爆破予告の時間帯を中心に警戒に当たるとともに、威力業務妨害の疑いもあるとみて捜査しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160721/k10010602871000.html

また、『朝日新聞』;

中央大に爆破予告の書き込み 2キャンパス一部授業休講

2016年7月21日17時56分


 20日午後7時20分ごろ、中央大学(東京都八王子市)のホームページに、大学施設の爆破を予告する書き込みがあった。南大沢署が威力業務妨害容疑で調べている。

 署によると、大学のホームページの問い合わせフォームに、「7月21日木曜日午前10時30分、中央大学8号館を爆破」との匿名の投稿があったという。

 署員らが捜索したが、21日午後5時半時点で異変はなく、不審物も見つかっていない。中央大は八王子市の多摩キャンパスと文京区の後楽園キャンパスで、午後1時ごろまで立ち入りを制限。休講としていた授業は午後3時ごろ、再開した。
http://www.asahi.com/articles/ASJ7P3FH4J7PUTIL00N.html

もうそろそろ前期試験の時期だから、試験受けたくないよという奴が短絡的なことを考えたというのはあり得ない話ではないだろう。
さて、立命館大学
時事通信の記事;

テロ容疑者、元立命大准教授か=無断欠勤で3月解雇−バングラ


 バングラデシュの首都ダッカで日本人7人を含む人質20人が殺害されたテロで、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は19日、バングラデシュ政府が公表した容疑者リストに、日本に滞在していた男が含まれていると報じた。名前から、立命館大学京都市)を3月に解雇された元准教授(33)の可能性が浮上している。

 同紙によると、男はバングラデシュ政府が事件後に公表した「最重要容疑者」10人に含まれたモハマド・サイフラ・オジャキ(Ojaki)容疑者。過激派組織「イスラム国」(IS)など国外組織とバングラデシュ国内の組織の間で連絡役を務めた疑いがある。
 立命館大には一字違いのモハマド・サイフラ・オザキ(Ozaki)という人物が在籍していた。同大広報部は「テロ容疑者と一致しているかは分からない」としている。
 同大によると、この人物はデブナット・サジト・チャンドラという名前も大学に登録。2002年10月に留学生として立命館アジア太平洋大学に入学し、11年3月に博士課程を修了。立命館大経営学部の助教を経て、昨年4月から同大国際関係学部の准教授として経営学を教えていた。今年1月に無断欠勤が発覚し、連絡が取れなかったため、解雇した。
 同紙によれば、男はヒンズー教徒の家に生まれ、奨学金を得て日本に留学した。父親によると、日本滞在中にイスラム教に改宗。父親は「ひげを生やして帰国した息子に驚いた」と振り返り、事件への関与が疑われていることに関し、「何が起きたのか全く理解できない」と語った。(2016/07/21-00:31)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072100011&g=isk

また、立命館大学による「重要なお知らせ」;

一部報道等において、本学の元教員がバングラデシュで発生した事件に関わった可能性が指摘されています。
グローバル化を積極的に推進してきた本学としては、非常に残念な思いです。
現在、情報収集に努めております。元教員の在職中に、イスラム過激主義や思想について、学生や教職員など周囲が影響を受けたという事実は確認されていません。今後、この件に関しては、責任ある対応をしていきます。
本学では立命館憲章に則り、更なるグローバル化、教育・研究の高度化を進めて参る決意です。
http://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=336
OjakiはOzakiが正しいのだろうと思う。別のソースによると、日本人と結婚しているという。Ozakiというのは妻方の苗字なのでは? 長らく九州に住んでいたらしく、OzakiをOjakiと訛るのも九州では珍しくないのでは? それよりも、驚いたというか興味を引いたのは、彼がヒンドゥー教徒として生まれ育ちながら、「日本滞在中」にイスラームに「改宗」したということ。その「改宗」の動機は如何なるものだったのか。また、その〈導きの親〉はどんな人だったのだろうか。
See also


「ojaki ozaki IS」http://d.hatena.ne.jp/scanner/20160721/1469054248
「[立命大元准教授を公開捜査] デブナット・サジト・チャンドラ(イスラム名モハマド・サイフラ・オザキ)容疑者とは一体何者か。バングラデシュ襲撃事件。」http://www.okatai.com/blog/tag/mohammad-saifullah-ojaki/
Kyodo “Bangladeshi who taught at Ritsumeikan among 10 suspects wanted by police over Dhaka attack: sources” http://www.japantimes.co.jp/news/2016/07/21/national/crime-legal/missing-bangladeshi-taught-ritsumeikan-among-10-islamic-state-suspects-dhaka-attack-sources/#.V5C2OjWotdh
Emily Crane “Bangladeshi immigrant to Australia with Islamic State links wanted over the recruitment of Muslim terrorists who slaughtered 22 people in Dhaka” http://www.dailymail.co.uk/news/article-3698335/Bangladeshi-man-living-Australia-Islamic-State-links-tracked-Dhaka-cafe-terror-attack.html


ダッカのレストラン襲撃事件については全然言及していなかった。たんに言及の機会を逸してしまっただけだけど、日本人が殺されたことを強調する報道の語り口にはとても違和感を覚えたということは言っておきたい。テロリストたちは日本人だから殺したのではなく、外国人だから或いは異教徒だから殺したわけでしょ。
バングラデシュに関する3本のテクスト。事件に関係あるもの、直接の関係はないもの;


原貫太「バングラデシュで高まるイスラム過激派−アジアへ広がるISの脅威」http://www.huffingtonpost.jp/kanta-hara/is-bangladesh_b_10098382.html
原貫太「テロ・過激派...メディアに埋もれたもう一つのバングラデシュ−日本の大学生が見た「本当の」現地の姿」http://www.huffingtonpost.jp/kanta-hara/terror-bangladesh_b_10910506.html
Razaul Karim Faquire「バングラデシュの言語状況の歴史的変遷について」http://www.huffingtonpost.jp/razaul-karim-faquire/bangladesh-language_b_10792346.html