「ルーガ」はガール

堀江敏幸「うごうごする言葉」(『定形外郵便』*1、pp.155-157)


TV番組『ウゴウゴルーガ』*2は「ゴウゴウガールGo Go Girlをひっくり返したもの」だた(p.155)。
さて、 日本語の「うごうご」について;


うごうごには、春の虫のように少しずつ絶え間なく蠢くさまと、活気のないぐずぐずしたさまという、二つの意味がある。『日本国語辞典』を引くと、前者の例のひとつとして、原田棟一郎*3『紐育』(政教社、一九一四年)の一節が紹介されている。「ムッと来る風に塵煙が自動車電車を掩ふ辺に、虫のやうな人が蠢々する」。漢字で記すと虫がそのまま目に飛び込んできて、ずいぶん生々しい。しかし、「蠢々」と「うごうご」では、なにかが決定的にちがっている。後者には、存在の輪郭をぼかしながら、逆に量感を印象づける効果があるのだ。(pp.155-156)