範例的態度

李琴峰*1「【支援者募集】滝本太郎によるデマ・名誉毀損・セクハラを告発します」https://note.com/li_kotomi/n/n61b4502ade68


弁護士の滝本太郎*2が作家の李琴峰さんのことを、根拠なく「身体男性」則ちトランスジェンダーであると言い触らしているという。また、これは滝本のオリジナルな発想ではなく、「「実は李琴峰はトランスジェンダーだ」という説は、私が芥川賞を受賞した翌年から、一部のトランスヘイターの間でまことしやかに流されていました」。
それに対する李さんの反応;


 この「李琴峰トランス説」は、どうやら一部のヘイターどもによってかたく信じられているようです。ここまで読んだあなたも知りたがっているのかもしれません。「で、李琴峰は本当にトランスなの?」

 私はそんな興味本位の質問に答えるつもりは全くありません。そもそもセクシュアリティというのは個人のプライバシーの中核をなす機微な個人情報です。

 論理的に考えてみてください。私はこれまで、一度も自分のことをトランスジェンダーだと言ったことはありません(まあ、シスジェンダーだとも言っていないけれどね)。

 かりに私が本当にクローゼット(未公表)のトランスだとしたら、「李琴峰はトランスだ」と言いふらすヘイター連中は、アウティング(プライバシー侵害)という不法行為をしていることになります。
(ちなみに、一橋大学の転落死事件からも分かるように、アウティングは人を殺す極めて悪質な行為です。つまり私をトランスだと思い込んでいて、なおもその情報を拡散しているヘイター連中の目的は、私を死に追い込むことです)。

 また、かりに私がトランスでなかったら、ヘイター連中はシンプルに「デマによる名誉毀損」という不法行為をしているということになります。

 どう転んでも不法行為しかやっていない連中に、「はい」と答えようが「いいえ」と答えようが、結局は自分の尊厳を受け渡すことになります。どっちみちヘイターどもの思う壺なのです。

 常識的に考えてください。
 滝本太郎のような60代も後半のいい歳をしたおじさんが、30代の女性である私に対して、性器の手術をしたかなどといったことを詮索したり決めつけたり、あげくの果てにそれを80億人が見られるインターネット上で公言したりしているのです。
 これは明らかなセクシュアル・ハラスメントです。
 そんなことをやっていいと思える感性は、それだけで十分にキモくて、グロくて、怖くて、とても耐えられないものなのです。

 だから、私が「李琴峰トランス説」に正面から応答することは、断じてありえません。

これは範例的な態度だといえる。「トランス」に限らず妙な言いがかりをつけられたマイノリティが応用できるという意味で。
滝本太郎って、ずっと〈空中浮遊のおっさん〉というイメージしかなかったのだけど、昨年あたりから、反トランスジェンダーというかトランスジェンダーへのヘイトということと言及されているのを見聞きして、!?という感じは持っていたのだった。
藤倉善郎*3曰く、