有吉、そして芝木


ETV特集の「赤い靴を履いて〜作家 有吉佐和子の問いかけ〜」を視た。
有吉佐和子*1という人のことを久しぶりに意識したのは、数年前に松山巌須賀敦子の方へ』*2を読んだとき。そこでは、有吉の須賀敦子さんとの関り、両者がコミットしていたカトリック学生運動を通しての関りが言及されていた。上掲の番組では、有吉のカトリック信者という側面はオミットされている。

さて、有吉佐和子にとって、故郷である和歌山は文学的にも最重要な場所であり、古典藝能をトピックとした作品を多く書いた。「赤い靴を履いて〜作家 有吉佐和子の問いかけ〜」を視た後に、『趣味どきっ』の再放送を視ていたら*3、堀川理万子という絵本作家の方が芝木好子*4のファンだということを語っていた。彼女の作品は、昆虫研究家を主人公にした『黄色い皇帝』くらいしか読んだ記憶がないのだが、一般には伝統工藝に生きる女性を描いた小説で知られている。また、有吉佐和子にとっての和歌山、紀ノ川は、芝木にとっては東京の下町、隅田川ということになる。なお、今回、彼女がマルクス経済学者の大島清の妻であることを知った。

新潟県立大学「国際地域学部の学生が「赤い靴を履いて~作家 有吉佐和子の問いかけ~」に出演します」https://www.unii.ac.jp/news/27823/