梅雨入り前の事件

『日刊スポーツ』の記事;


長野県中野市の猟銃立てこもり事件の男を確保 男女4人が死亡
[2023年5月26日5時59分]



長野県中野市江部で女性1人と警察官2人が猟銃を持った男に襲われて死亡した事件で、長野県警は26日4時30分すぎ、青木正道・中野市議会議長の自宅に立てこもっていた男を確保した。身柄を確保された男は、議長の息子とみられる。現場の近くで倒れていたけが人は高齢女性で、死亡が確認され、死者は4人目となった。

25日午後4時25分ごろ、「女性が刺された」と110番通報があり、駆けつけた警察官2人が猟銃で撃たれた。一部の目撃情報によると、男は路上で激しく女性を追いかけ回していた。女性の背後に近づき、ナイフを刺したという。その後、現場にパトカーが到着すると、車に近づき運転席に向かって猟銃を撃ち込んだという。その後、女性と警察官2人は病院に搬送されたが、3人とも死亡した。

同午後8時35分ごろには、立てこもっていた家から男の母親が脱出。その3時間半後には、もう1人の女性が逃げだし、県警に保護されている。

事件現場から道路を挟んで約100メートル離れた事業所に勤める男性(57)は午後5時ごろの地域の防災無線で事件を知った。「発砲事件が発生しました。しっかり戸締まりをして外に出ないようにしてください」と放送が流れた。しばらくしてから赤色灯を回した警察車両が男性の事業所前に止まり、警察官から「事件発生のため車両を駐車させてください」と語りかけられ応じたという。警察車両はパトカーと一般車両も含めて6台。その際に畑から歩いてきた男性から「午後4時半ごろ男が女性を刃物で刺して、さらに発砲したのを目撃した」と聞いたという。事業所の男性は建物の中にいたため「銃声は聞こえなかった。とても恐ろしい」と話した。

市では近隣住民の安全を確保するため、中学校体育館に避難所を開設した。25日午後10時の時点で約60人が避難した。

事件現場は長野電鉄信州中野駅から南西に約1・5キロ離れた畑に囲まれた住宅地。
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202305260000013.html

See also


「【速報中】長野立てこもり 市議会議長の長男を逮捕 殺人の疑い」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230525/k10014078241000.html


「確保」から「逮捕」へ;


長野 中野 立てこもり4人死亡 中野市議会議長の長男を逮捕
05月26日 10時36分


長野県中野市*1で男が猟銃のようなものを発砲するなどしたうえ立てこもり、4人が死亡した事件で、警察は警察官を殺害した疑いで31歳の中野市議会議長の長男を逮捕しました。
警察は事件のいきさつを調べることにしています。

逮捕されたのは中野市議会議長の長男で農業を営む青木政憲容疑者(31)です。
25日午後4時半ごろ、中野市江部で「男が女性を刺した」と110番通報があり、警察が現場に駆けつけたところ青木容疑者が警察官に猟銃のようなものを発砲し、近くの住宅に立てこもりました。
この事件で現場近くに住み男に刺されたとみられる村上幸枝さん(66)と、高齢の女性、それに中野警察署の玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)の4人が死亡しました。
容疑者が立てこもった住宅には容疑者の母親と親戚の女性がいましたが、2人は25日夜から26日未明にかけて逃げ出し、保護されていました。
その後も容疑者は1人で立てこもりを続け、事件から半日がたった午前4時37分、外に出てきたところを確保されました。
警察は亡くなった4人のうち61歳の警察官の胸を猟銃のようなもので撃って殺害したとして、殺人の疑いで逮捕しました。
今後、事件の詳しいいきさつを調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230526/1000092947.html

現代ビジネス編集部「4人殺人「長野立てこもり」壮絶な顛末…果樹園経営の市議会議長の息子はなぜ凶行に及んだか」https://news.yahoo.co.jp/articles/b59bcde237f34e1d0507275e87fa84a11fffdfec


「なぜ凶行に及んだか」なんて、こんな段階で推測するのは時期尚早すぎるだろうと思ったけれど、このタイトルは釣りであって、本文では「なぜ」については一切言及されていない。

毎日新聞』の記事;


立てこもり事件のあった長野県中野市とは 豊かな里山、あの歌に
5/25(木) 19:54配信


毎日新聞

 「【緊急】現在、江部地区において散弾銃を発砲するという事件が発生しました。容疑者は現在逃走中のため、市民の方は屋内から出ないようにしてください」。25日午後5時ごろ、ツイッターでこう呼び掛けた長野県中野市とは、どんな街なのか。【デジタル報道グループ】

 県北東部に位置する中野市は、新潟県の県境にほど近い農業が盛んな地域で人口約4万1000人。東京からは北陸新幹線経由で2時間半ほど。県庁所在地の長野市からは列車で30分ほどの距離にある。

 市内のほぼ中央に千曲(ちくま)川が流れ、北側には斑尾高原、東側には志賀高原を望む。温泉やスキーリゾートで知られる野沢温泉村の南30キロに位置する。

 立てこもり現場となった江部地区には「谷街道」と呼ばれる国道403号が南北に通り、コンビニエンスストアやディスカウント店「ドン・キホーテ」などの店舗が点在し、田園地帯と住宅街が混在する。

 「うさぎ追いし かの山 小ぶな釣りし かの川」。江部地区の北西約10キロに位置する豊田地区は、里山の風景を歌った唱歌「ふるさと」の歌詞のモチーフとされる。作詞した国文学者の高野辰之(1876~1947年)は中野市の出身。

 夏は30度以上、冬は氷点下10度以下と年間の気温差が大きい。市内北部は積雪量が多く、2メートルを超す集落もある。リンゴやブドウの生産が盛ん。

 バーチャル・ユーチューバー「信州なかの」で、市の野菜や郷土料理などについて発信を続けている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e65b0fca6aa56893ba005db372c6b90fe49d3ff6

中野市の中心部に入り込むとき、山の中からいきなり都会が現れて、少し吃驚させられる。そこには「ユニクロ」があるので、阿部真大氏のいう都会性の基準を満たしている(『地方にこもる若者たち』)*2