何故

Via https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2022/11/23/105544

「なぜリベラルは嫌われるのか」というトピックが一時TLを埋めていた。
長谷川晴生氏による答え;


これは別に日本特有の現象ではないだろう。反リベラル的バックラッシュ*1はグローバルなものであり、トランプも統一協会プーチン習近平安倍晋三も、そのローカルな波頭にすぎない。
社会や文化の「リベラル化」と反リベラル的バックラッシュの双方を可能にしている条件は所謂伝統的秩序の揺らぎであろう。安倍晋三殺しの山上徹也の母親が統一協会の信者になったことの意味についてはあまり話題になっていない。そもそも日本の大人の多くは、大都市及びその近郊では弱いかも知れないけれど、(私もそうだけど)墓という柵がある。だから、日本人の大人が改宗することは難しいとされてきた。基督教でも新宗教でも。だから、どの教団でも、そうした柵から自由な大都市及びその近郊の若年層を布教のターゲットとしてきた。山上徹也の家は地方都市のブルジョワジー。そういう階層の人は一般庶民以上に墓という柵を引き受け、菩提寺と神社をコアとした地域の伝統的宗教的秩序*2を支えることが期待されていた筈で、こうした地域社会は、国家権力を牛耳る保守政党の基層的な支持基盤にもなっている筈なのだ。統一協会が地域社会に浸透し、ブルジョワ家族に食いつくというのは、その地域社会の伝統的宗教秩序が揺らいでいるということなのだ。破壊的「カルト」から家族や個人を守っていたのは非「リベラル」な遺制だったという逆説。